SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成25年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

要求の分析に当たって,データとプロセス(データの作成,読取り,更新,削除)の対応関係を検証するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    CRUDマトリックス
  2. イ
    FURPS+モデル
  3. ウ
    KAOS法
  4. エ
    MoSCoW 分析
解き方のヒントを見る

分析手法は目的と成果物で見分ける

要求分析で使われる手法は名前が似ていても、何を入力として何を明らかにするための道具なのかが異なります。各手法がどの工程で、どの種類の不備や漏れを見つける目的で使われるのかを自分の言葉で説明できるか確かめながら検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは手法の名称を暗記しているかではなく、その手法が何と何を突き合わせ、どんな観点で整合性を確かめるものかという目的の理解です。手法ごとに扱う対象と分析の結果として得られるものを整理して考えましょう。

視点

要求分析や設計の初期段階では、業務や要求を別々の角度から表現するさまざまなモデルや技法が使われます。これらは互いに補い合う関係にあるため、名称の印象だけで区別すると取り違えやすくなります。学習する際は、手法ごとに『分析の対象は何か』『その手法を適用すると何が見えるようになるか』『どんな種類の漏れや矛盾を発見するのに役立つか』という目的の軸で整理すると、似た手法どうしの違いを判断しやすくなります。

確認ポイント

  • その手法が分析の対象として扱うものは何かを確認する
  • その手法を適用した結果として何が明らかになるのかを確認する
  • その手法がどんな種類の漏れや矛盾の発見を目的としているかを確認する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正答はアのCRUDマトリックスです。データとプロセスを表形式で対応付け、各プロセスによるデータの作成、読取り、更新、削除を整理・検証できます。

理由

CRUDマトリックスは、データを作成するCreate、読み取るRead、更新するUpdate、削除するDeleteという操作と、業務プロセスとの対応関係を整理する表です。要求分析で、各プロセスがどのデータを扱うかを検証できます。

比較

FURPS+モデルはソフトウェアの機能要求や品質特性などを整理する枠組みです。KAOS法は目標を分解して要求を分析する手法で、MoSCoW分析は要求の優先順位を分類する方法です。いずれもデータ操作とプロセスの対応表そのものではありません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。CRUDマトリックスは、データとプロセスを対応付け、各プロセスがデータを作成、読取り、更新、削除する関係を整理する。したがって、設問の検証対象であるデータとプロセスの対応関係を直接確認できる。

選択肢イ

これは不正解だよ。FURPS+モデルは、機能性、使用性、信頼性、性能、保守性などの要求や、その他の制約を整理するためのモデルである。データの作成、読取り、更新、削除とプロセスの対応を表形式で検証する手法ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。KAOS法は、システム化の目標を整理し、上位目標を下位目標や要求へ分解して分析する手法である。要求の目的や達成条件を扱うが、データとプロセスのCRUD関係を確認するための方法ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。MoSCoW分析は、要求をMust、Should、Could、Won'tなどの優先度に分類し、実装の優先順位を決める手法である。データに対する作成、読取り、更新、削除とプロセスの対応関係を検証する目的には適さない。

学習のポイント

CRUDマトリックスは、データと業務プロセスの対応を検証する代表的な分析手法です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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