SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

並列処理プログラミングの特徴を説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    複数のシステムを用いて,一方ではオンライン処理を実行し,他方ではバッチ処理などの優先度が低い処理を実行する。オンライン処理を実行しているシステムに障害が発生した際には,バッチ処理を実行していたシステムがオンライン処理を引き継ぐ。オンライン処理の可用性を高める。
  2. イ
    複数のシステムを用いて,同時に同じデータを用いて同じ処理を行う。処理結果を照合し,その結果が一致することを確認する。処理結果の信頼性を高める。
  3. ウ
    複数の処理装置を用いて,それぞれにネットワーク処理専用,演算処理専用,データベース処理専用などと役割を決めてお互いを接続する。各装置が役割に応じた処理をすることで,負荷を分散する。システム全体の処理性能を向上させる。
  4. エ
    複数の処理装置を用いて,一つのプログラムで行う処理内容を複数に分けて,それぞれの処理装置で実行する。各処理装置で得られた結果は,最終的に一つの結果にまとめる。単一の処理装置だけでは実現できない高速な処理を実現する。
解き方のヒントを見る

方式を区別する観点を一つに定める

プログラミング方式の名称は、それぞれ何を中心に据えて定義されているかで区別されます。示された内容がどの観点について述べているかを見極め、名称と定義の中心が対応しているかを一つずつ自分の言葉で確かめましょう。

この問題で問われていること

この問題で問われているのは、並列処理という名称が指す本質的な観点を、他のプログラミング方式が重視する観点と混同せずに捉えられるかどうかです。名称の語が何を意味するかに立ち返って考えます。

視点

プログラミング方式の名称は、プログラムを組み立てるときに何を単位や主軸とするかを示すラベルです。各方式は同じ軸の上に並ぶとは限らず、一つのプログラムが複数の方式に当てはまることもあります。区別するときは、ある方式について『この方式でなければ成り立たない点は何か』を考えます。そのうえで、他の方式にも共通して言える性質と切り分けることが大切です。

確認ポイント

  • 各方式の名称が何を主軸として名付けられているかを、自分の言葉で説明できるか
  • 示された内容が、その方式に固有の性質か、他の方式にも共通する性質かを切り分けたか
  • 語句の印象だけで判断せず、方式の定義の中心と対応しているかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

並列処理プログラミングは、一つのプログラムの処理を複数に分割し、複数の処理装置で同時に実行して、結果を統合する方式です。単一装置より高速化できる場合がある。

理由

並列処理では、処理内容を複数の処理装置に分担させ、それぞれを実行した結果を最終的にまとめる。処理を同時に進めることで、単一の処理装置だけでは難しい高速な処理を実現する。

比較

障害時の処理引継ぎは可用性向上、同じ処理結果の照合は信頼性向上、ネットワークや演算などの役割分担は負荷分散を主な目的とする。これらは並列処理そのものの説明ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。複数のシステムでオンライン処理と優先度の低いバッチ処理を分け、障害時に処理を引き継ぐ説明である。主眼はオンライン処理の可用性を高めることであり、処理を分割して同時実行する並列処理の説明ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。複数のシステムが同じデータを使って同じ処理を行い、結果を照合して一致を確認する説明である。これは同じ処理を重複実行して処理結果の信頼性を高める方式であり、処理を分担して高速化する並列処理とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ネットワーク処理、演算処理、データベース処理などを複数の処理装置に割り当て、負荷を分散する説明である。役割ごとの機能分散を示しており、一つの処理内容を複数に分けて同時実行する並列処理とは異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。一つのプログラムの処理内容を複数に分け、それぞれを複数の処理装置で実行し、得られた結果を一つにまとめている。処理を分割して同時に進め、高速化を図る点が並列処理プログラミングの特徴に合致する。

学習のポイント

並列処理と、可用性・信頼性・負荷分散を目的とする方式を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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