SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問8

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

出力帳票の1ページごとにヘッダと30件分のレコードを出力するプログラムをテストしたい。このプログラムを限界値分析によってテストするための最少のテストデータを用意するとき,レコード件数の組合せとして,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    0,1,31
  2. イ
    0,1,20,31
  3. ウ
    0,1,30,31
  4. エ
    0,1,20,30,31
解き方のヒントを見る

仕様の切替条件を読み取る視点

テストデータの妥当性を考えるときは、個々の値を眺める前に、仕様の記述から処理や出力の扱いが変わる条件がどこにあるかを先に整理しておくと、各データが何を確かめるためのものかを筋道立てて判断しやすくなります。

この問題で問われていること

問題文に書かれた仕様から、処理や出力の扱いが切り替わる条件を自分の言葉で書き出し、その条件について仕様が何を規定しているかを確かめたうえで、各テストデータがどの条件を確認する意図のものかを対応付けて考えてみてください。

視点

境界に着目したテスト設計では、仕様のどこで扱いが変わるかを正確に把握することが出発点になります。条件の言い回しのわずかな違いで、同じ値でも扱いが変わることがあります。そのため、値そのものより先に、仕様上の条件の表現を丁寧に読み取る姿勢が大切です。

確認ポイント

  • 仕様の中で処理や出力の扱いが変わる条件を、漏れなく書き出せているか
  • 各条件の表現の細部(範囲に含むか含まないかなど)を、自分の解釈で読み替えずに仕様どおり捉えているか
  • 各テストデータが仕様上のどの条件を確かめようとしているのかを、一つずつ対応付けて説明できるか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

1ページにはヘッダと30件分のレコードを出力するため,限界値分析では0件・1件の下限側と,30件・31件のページ容量境界を確認する。したがって最少の組合せはウです。

正答の理由

1ページに収容できる上限は,30件/ページ×1ページ=30件です。限界値分析では,レコードなしの0件,最小の有効件数としての1件,上限の30件,上限を超えて次ページが必要になる31件を確認する。よって正答はウです。

組合せの比較

0件と1件は下限側,30件は1ページにちょうど収まる上限,31件はページ切替えが発生する上限直後の値です。20件はページ容量の境界ではないため,最少のテストデータには追加しない。

選択肢ア

これは不正解だよ。0,1,31では,レコードがない場合,最小件数,30件を超えた場合は確認できますが,1ページにちょうど収まる上限の30件が含まれていません。30件/ページ×1ページ=30件という容量上限そのものを検証できないため,組合せとして不足します。

選択肢イ

これは不正解だよ。0,1,20,31には,0件・1件の下限側と31件のページ超過は含まれますが,30件ちょうどの上限値がありません。20件は30件/ページという条件の境界ではないため,上限確認を欠いたまま余分な値を加えた組合せです。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。0件と1件で下限側を確認し,30件で1ページの収容上限を確認し,31件で上限を1件超えたページ切替えを確認できます。30件/ページ×1ページ=30件という条件に対して,必要な境界を過不足なく含む最少の組合せです。

選択肢エ

これは不正解だよ。0,1,30,31は下限,収容上限,上限直後を確認できる点では適切ですが,20件が追加されています。20件は30件/ページの境界ではなく,ウの4値で必要な境界をすべて確認できるため,最少のテストデータという条件に合いません。

学習のポイント

帳票の容量上限を基準に,境界値と境界直後の値を選ぶ考え方を学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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