SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成21年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問19
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア業務・システムの機能と情報の流れを明確にする。
- イ業務・システムの目的・機能,情報システムの管理・運用体制を明確にする。
- ウ情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向を明確にする。
- エ物理的なデータ構造を明確にする。
解き方のヒントを見る
図が何を表すためのものかを見極める
アーキテクチャの各層で作る図は、それぞれ描く対象と目的が異なります。図の名称を暗記するより、その図が誰のために何を可視化し、どの検討段階で使うのかという観点から整理すると、層ごとの役割の違いが見えてきます。
この問題で問われていること
問われているのは図の名称ではなく、その図を作成する目的です。対象の図が業務のどの側面に着目して描かれるのかと、その図がビジネス層に位置づけられる理由を結び付けて考えることが重要です。
視点
エンタープライズアーキテクチャは、組織全体を複数の層に分けて捉える考え方です。層ごとに関心事が異なるため、同じ業務を対象にしても、どの層で見るかによって描く内容が変わります。図の目的を考えるときは、その図が答えようとしている問いを一文で言い表せるかを試してください。そのうえで、その問いがどの層の関心事にあたるかを照らし合わせると、目的を整理しやすくなります。
確認ポイント
- その図を見た人が何を理解できるようになるのかを、一文で言い表せるか
- その図が扱う関心事が、ビジネス層で検討すべき関心事と整合しているか
- 図の名称から受ける印象ではなく、作成目的として筋の通る説明になっているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
EAのビジネスアーキテクチャにおけるDFDは、業務やシステムが持つ機能と、そこで扱われる情報の流れを整理して明確にするために作成します。
理由
DFDは、業務・システムの処理や機能と、それらの間を流れる情報を図で表現するものです。そのため、作成目的は業務・システムの機能と情報の流れを明確にすることです。
比較
管理・運用体制は業務やシステムの実施体制に関する事項であり、情報の種類と方向だけでは機能との関係を十分に表せません。また、物理的なデータ構造はデータベース設計などで扱う内容です。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。DFDは、業務やシステムで実行される処理・機能と、処理の間を移動する情報を図式化する手法です。したがって、業務・システムの機能と情報の流れを明確にするという説明が、ビジネスアーキテクチャでDFDを作成する目的に一致します。
選択肢イ
これは不正解だよ。この選択肢は、業務・システムの目的や機能に加えて、情報システムの管理・運用体制を明確にするとしています。しかしDFDは、組織の管理体制や運用体制を表す図ではなく、処理と情報の流れを整理するための図です。
選択肢ウ
これは不正解だよ。情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向を明確にすることは、情報連携の整理に関係しますが、DFDの目的をそれだけに限定しています。DFDでは、情報の流れだけでなく、それを生み出したり利用したりする業務・システムの機能も対象にします。
選択肢エ
これは不正解だよ。物理的なデータ構造を明確にすることは、データベースの構造や格納方法を設計する際の目的です。DFDが表すのは、データがどのような物理形式で保存されるかではなく、業務やシステムの処理と情報の流れです。
学習のポイント
DFDが表す機能と情報の流れを、管理体制やデータ構造と区別して覚えましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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