SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成21年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問7
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア稼働中のシステムから実データを無作為に抽出し,テストデータを作成する。
- イ機能仕様から同値クラスや限界値を識別し,テストデータを作成する。
- ウ業務で発生するデータの発生頻度を分析し,テストデータを作成する。
- エプログラムの流れ図から,分岐条件に基づいたテストデータを作成する。
解き方のヒントを見る
テストデータ設計の根拠を確かめる
テストデータを作る考え方を問われたときは、そのデータが何を手がかりに選ばれ、どのような目的で用意されるのかを意識することが大切です。用語の響きだけで判断せず、問われている内容と前提を落ち着いて照らし合わせましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認したい観点は一つ、テストデータを選ぶ際に何を情報源としているかです。テスト対象について分かっている範囲と、データを選ぶ根拠が整合しているかを、提示された各内容ごとに自分の言葉で確かめてください。
視点
テストの考え方を学ぶときは、名称を暗記するよりも、データを決めるときに何を参照しているのかを意識して整理すると理解が安定します。見た目が似ている説明でも、根拠にしている情報が違えば、別の考え方として扱われることがあります。根拠となる情報を一つずつ言葉にしてから判断する習慣をつけましょう。
確認ポイント
- テストデータを選ぶときに参照している情報が何かを、各内容ごとに言葉で特定できたか
- その情報が、テストする側が把握している範囲に含まれるものかを確かめたか
- 用語の印象ではなく、データを選ぶ根拠そのものに基づいて判断しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
ブラックボックステストでは、プログラム内部の分岐や処理順序ではなく、機能仕様に基づいて入力条件を整理し、期待される外部結果を確認できるテストデータを作る。
理由
ブラックボックステストは、プログラム内部の構造を見ずに、入力に対する出力や外部的な振る舞いを検証する。したがって、機能仕様から入力条件を整理し、代表的な値や条件の境目を選ぶ方法が適切です。
比較
実際の発生頻度や無作為抽出は、現実的なデータを得る手掛かりにはなるが、仕様上の条件を十分に網羅できるとは限らない。一方、プログラムの流れ図や分岐条件を直接用いる方法は、内部構造を基準にするためブラックボックステストの考え方とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。稼働中のシステムから実データを無作為に抽出するだけでは、仕様上重要な入力条件や条件の境目が含まれるとは限らない。また、実データには不要な情報や偏りが含まれる可能性があり、機能を体系的に確認するテストデータ作成方法として不十分である。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。機能仕様から入力条件を整理し、同じ結果になる範囲を同値クラスとして扱ったり、結果が切り替わる限界付近の値を選んだりする方法は、内部構造を使わずに外部的な機能を効率よく検証できる。ブラックボックステストに適した作成方法である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。業務で発生するデータの頻度を分析すると、実運用に近いデータの割合を考えることはできる。しかし、発生頻度の高いデータだけでは、仕様上の特殊な条件や入力値の境目を確認できないため、機能仕様に基づくテストデータの作成方法として最も適切とはいえない。
選択肢エ
これは不正解だよ。プログラムの流れ図から分岐条件に基づいてデータを作る方法は、内部の処理経路や分岐を確認する考え方であり、プログラム構造を利用したテストに当たる。内部構造を前提にしないブラックボックステストの作成方法とは異なる。
学習のポイント
機能仕様を基準に入力条件を分類して選ぶ考え方を学ぶ
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問7(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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