SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問30
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア交通費などの経費については金額を明記せず,実費負担とする旨を発注書面に記載する。
- イ下請業者に委託する業務内容は決まっているが,ユーザとの契約代金が未定なので,下請代金の取決めはユーザとの契約決定後とする。
- ウ発注書面を交付する代わりに,下請業者の承諾を得て,必要な事項を記載した電子メールで発注を行う。
- エユーザの事情で下請予定の業務内容の一部が未定なので,その部分及び下請代金は別途取り決める。
解き方のヒントを見る
取引関係を整理する基本の視点
この分野では、当事者の立場と契約の成立から履行・変更・終了までの流れを一つの軸で整理し、各場面で問題となる行為を個別に確認することが重要です。事実と評価を混同しないようにしましょう。
この問題で問われていること
判断するときは、取引のどの段階で誰がどのような働きかけをしたのかに焦点を置き、契約上の役割と実際の経緯を分けて読み取ることを意識してください。一つの観点に集中して読みましょう。
視点
当事者の関係、合意の内容、実施された対応を時系列に並べ、法的な評価を急がず、設問が示す事実同士の結び付きを確認します。
確認ポイント
- 当事者ごとの立場と役割を整理する
- 契約から実施までの出来事を時系列で追う
- 評価の根拠となる具体的な事実を区別する
正解と解説を見る
正解
イ
解説
下請業者に委託する業務内容が決まっているにもかかわらず、ユーザとの契約代金が決まるまで下請代金の取決めを先送りする行為は、下請取引の条件を発注時に明確にする考え方に反する。したがって、禁止される行為はイです。
理由
下請業者へ委託する業務内容が既に決まっている場合、発注時点で下請代金などの取引条件を定める必要がある。元請け側とユーザとの契約代金が未定であることを理由に、下請代金の取決めを後日に延ばすことは認められない。
比較
一方、必要事項を記載した電子メールによる発注は、下請業者の承諾があれば書面に代わる方法として扱える。また、業務内容の一部が未定の場合に、その部分と代金を別途定めることや、経費を実費負担として明記することは、直ちに禁止される行為ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。交通費などの経費について、金額をあらかじめ固定せず、実費負担とする旨を発注書面に記載する扱いは、経費の負担方法を明示している。発注時に必要な条件を示しているため、下請代金の取決めを不当に先送りする行為とは異なる。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。下請業者に委託する業務内容が決まっているのに、ユーザとの契約代金が未定であることを理由として、下請代金の取決めをユーザとの契約決定後まで延期している。発注時に代金条件を明確にしないため、禁止される行為に該当する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。発注書面を交付する代わりに、下請業者の承諾を得た上で、必要事項を記載した電子メールによって発注する方法は認められる。重要なのは媒体が紙かどうかだけではなく、必要な事項が示され、相手の承諾を得ていることである。
選択肢エ
これは不正解だよ。ユーザの事情によって下請予定業務の一部がまだ決まっていない場合、その未定部分と下請代金を別途取り決めることは、未確定の内容を後から具体化する扱いである。業務全体の条件を一方的に先送りするイとは異なる。
学習のポイント
下請代金の決定時期と、発注時に明示すべき取引条件を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問30(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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