SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ある企業が,AI などの情報技術を利用した自動応答システムを導入して,コールセンタにおける顧客対応を無人化しようとしている。この企業が,システム化構想の立案プロセスで行うべきことはどれか。

選択肢

  1. ア
    AI などの情報技術の動向を調査し,顧客対応における省力化と品質向上など,競争優位を生み出すための情報技術の利用方法について分析する。
  2. イ
    AI などを利用した自動応答システムを構築する上でのソフトウェア製品又はシステムの信頼性,効率性など品質に関する要件を定義する。
  3. ウ
    自動応答に必要なシステム機能及び能力などのシステム要件を定義し,システム要件を,AI などを利用した製品又はサービスなどのシステム要素に割り当てる。
  4. エ
    自動応答を実現するソフトウェア製品又はシステムの要件定義を行い,AI などを利用した実現方式やインタフェース設計を行う。
解き方のヒントを見る

活動の目的と順序を見極める視点

システム化構想を学ぶときは、個々の活動名を暗記するのではなく、全体の目的に対して各活動がどの段階で何を確認するために置かれているかを、前後関係と役割のつながりから整理しましょう。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、活動の内容そのものよりも、構想を具体化していく流れの中で、その活動が果たす役割と前後のつながりが自然か、順序の理由を説明できるかという一点に注目して比較してください。

視点

活動は単独で覚えず、目的、入力となる情報、次に渡す判断材料、関係者の視点という枠組みで整理すると、段階間の関係を落ち着いて捉えられます。

確認ポイント

  • 各活動が全体のどの目的に結び付くかを確認する
  • 前の活動から何が引き継がれるかを整理する
  • 次の活動へ進む理由を一文で説明してみる
正解と解説を見る

正解

ア

解説

システム化構想の立案では、業務上の課題や経営上の目的を踏まえ、AIなどの情報技術をどのように活用すれば省力化や品質向上、競争優位につながるかを調査・分析する。具体的な品質要件、システム要件、実現方式やインタフェース設計は、後続の要件定義・設計に当たる。

理由

構想立案では、AIなどの技術動向を把握し、顧客対応の無人化という目的に対して、どのような技術活用が業務改善や競争優位に結び付くかを分析する。したがって、技術の利用方法を検討するアが該当する。

比較

イは品質に関する要件定義、ウはシステム要件の定義とシステム要素への割当て、エは要件定義や実現方式・インタフェース設計であり、いずれも構想立案より後の工程で行う内容です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。システム化構想の立案では、AIなどの情報技術の動向を調査し、顧客対応の省力化や品質向上など、業務上・経営上の目的を実現するための利用方法を分析する。この選択肢は構想段階の検討内容に一致している。

選択肢イ

これは不正解だよ。信頼性や効率性など、ソフトウェア製品やシステムの品質に関する要件を定義する内容であり、構想段階で技術活用の方向性を分析する作業ではない。具体的な品質要件を定める後続工程に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。必要な機能や能力をシステム要件として定義し、それを製品やサービスなどのシステム要素へ割り当てる内容である。これは構想立案後に、実現対象を具体化する要件定義や方式検討の作業に当たる。

選択肢エ

これは不正解だよ。ソフトウェア製品やシステムの要件定義に加え、実現方式やインタフェース設計まで行う内容である。構想段階での活用方法の分析を越えて、具体的なシステム化を設計する後続工程を示している。

学習のポイント

システム化構想と要件定義・設計の役割の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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