PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

組織において,公益通報制度を運用する際に留意すべきこととして,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    公益通報制度について,利用方法の教育を行うとともに周知徹底を図らなければならない。
  2. イ
    公益通報の受付窓口は,社内に設置しなければならない。
  3. ウ
    公益通報の受付窓口は,従業員が所属する組織の長としなければならない。
  4. エ
    公益通報は,氏名を明らかにして行わなければならない。
解き方のヒントを見る

判断の前提となる条件をそろえる

制度の運用を考えるときは、まず判断の前提となる条件に注目しましょう。日常的な印象だけで結論を急がず、示された情報のうち、何が条件として定められているのかを確かめ、考える範囲をそろえることが大切です。

この問題で問われていること

この分野の検討では、判断の前提を与えられた情報にそろえることを意識しましょう。ある条件が明示されているのか、自分の経験から補っているのかを区別し、根拠のない前提を加えて考えていないかを確認するのが手掛かりです。

視点

判断の前提は、検討の出発点です。情報に示された条件と、自分が補った想定を分けて整理すると、考える範囲を確かめやすくなります。

確認ポイント

  • 判断の前提にした条件は、与えられた情報に示されているか。
  • 自分の経験や印象から、条件を付け加えていないか。
  • 検討を進める途中で、前提にした条件が変わっていないか。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正解はアです。公益通報制度を機能させるには、利用方法の教育と周知が必要です。また、社外窓口や匿名通報も認め、通報者が安心して利用できる運用にすることが大切です。

理由

アが適切です。公益通報制度を設けても、従業員が通報先や利用手順を知らなければ、問題を認識した際に利用できません。利用方法を教育し、制度の存在と使い方を周知することが、不正の早期発見と是正につながります。

比較

イは、法律事務所などの社外にも受付窓口を設置できるため誤りです。ウは、組織の長や上司が通報対象の不正に関与している場合、窓口を組織の長に限定すると通報しにくくなるため誤りです。エは、匿名での通報も受け付けるべきであり、実名を必須にすると報復や不利益な扱いへの不安から通報をためらわせるため誤りです。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。公益通報制度は、設けるだけでは十分に機能しません。従業員が通報先や手順を知らなければ、問題を認識しても制度を利用できないからです。教育と周知によって利用方法を理解してもらうことが、不正の早期発見と是正につながります。

選択肢イ

これは不正解だよ。受付窓口は、社内に限らず、法律事務所などの社外にも設置できます。社外窓口は、社内の人間関係や報復への不安から通報をためらう人にとって、相談しやすい経路になります。したがって、受付窓口を社内に設置しなければならないという限定は誤りです。

選択肢ウ

これは不正解だよ。受付窓口を所属組織の長に限定すると、その長自身や上司が不正に関与している場合に通報しにくくなります。通報内容が当事者に伝わる不安も生じるため、利害関係に配慮し、安心して相談できる窓口を設けることが必要です。

選択肢エ

これは不正解だよ。匿名での通報も受け付けるべきであり、氏名を明らかにすることを一律に必須とはできません。実名を必須にすると、報復や不利益な扱いを恐れて通報をためらう人が生じ、不正の早期発見と是正という制度の目的を損なうおそれがあります。

学習のポイント

教育と周知の必要性に加え、窓口や実名の制限が通報を妨げる理由を理解しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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