PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問1

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS Q 21500:2018(プロジェクトマネジメントの手引)によれば,プロジェクトガバナンスを維持する責任は誰にあるか。

選択肢

  1. ア
    プロジェクトの管理面でプロジェクトマネージャを支援するプロジェクトマネジメントチーム
  2. イ
    プロジェクトの計画から終結までのプロセスを指揮するプロジェクトマネージャ
  3. ウ
    プロジェクトの要求事項を明確にし,プロジェクトの成果を享受する顧客
  4. エ
    プロジェクトを許可し,経営的決定を下すプロジェクトスポンサ,又は上級レベルでの指導を行うプロジェクト運営委員会
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ガバナンスと管理の役割を区別する

規格文書で用いられる「ガバナンス」と「マネジメント」は似た言葉ですが、担う範囲や視点が異なります。語の印象で判断せず、規格が各役割にどの範囲の責任を割り当てているかという一つの観点に絞って整理してみましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、ガバナンスを「維持する」責任がどこに置かれるかです。プロジェクトを実際に運営する活動と、その運営が適切に行われる枠組みを保つ活動とを分けて考え、規格上の用語の定義に照らして確認することが焦点です。

視点

一般に、ガバナンスは組織が活動を方向付けて監督し、説明責任を果たすための枠組みを指します。マネジメントは、その枠組みの中で目標達成のために計画・実行・管理する活動を指します。規格では両者を担う主体が必ずしも同一とは限りません。責任の所在を問う設問では、まず、述べられているのがどちらの活動なのかを見極めることが大切です。

確認ポイント

  • 問われている責任が、枠組みを保つ活動と日々の運営活動のどちらに当たるかを確認する
  • 各主体が担う責任の範囲が、プロジェクトの内側と、それを取り巻く組織側のどちらに及ぶかを考える
  • 「管理」「統制」「維持」などの語を日常的な意味で捉えず、規格上の用語の意味で読んでいるかを見直す
正解と解説を見る

正解

エ

解説

プロジェクトガバナンスを維持する責任は、プロジェクトの実行管理そのものではなく、プロジェクトを許可し、経営的判断や上級レベルの指導を担う立場にある。

理由

設問は、計画から終結までのプロセスを実行管理する担当者ではなく、プロジェクトを組織として承認し、経営的な決定や上級レベルの指導を行う主体を尋ねている。

比較

プロジェクトマネジメントチーム、プロジェクトマネージャ、顧客は、それぞれ管理支援、プロセスの指揮、要求事項や成果に関わる役割です。一方、プロジェクトスポンサー又はプロジェクト運営委員会は、許可や経営的決定、上級レベルの指導を担う。

選択肢ア

これは不正解だよ。プロジェクトマネジメントチームは、プロジェクトの管理面でプロジェクトマネージャを支援する役割として示されている。支援を行う立場であり、プロジェクトを許可したり経営的決定を下したりする統治上の責任主体とは一致しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。プロジェクトマネージャは、プロジェクトの計画から終結までのプロセスを指揮する役割である。これはプロジェクト運営を実行する責任を示すが、設問が問うプロジェクトガバナンスを維持する上級レベルの責任とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。顧客はプロジェクトの要求事項を明確にし、プロジェクトの成果を享受する立場として示されている。成果や要求事項に関わる役割ではあるが、プロジェクトを許可し、経営的決定や上級レベルの指導を担う主体ではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。プロジェクトスポンサー又はプロジェクト運営委員会は、プロジェクトを許可し、経営的決定を下す、又は上級レベルで指導する立場として示されている。したがって、プロジェクトガバナンスを維持する責任主体に該当する。

学習のポイント

プロジェクトマネージャの管理責任と、スポンサーや運営委員会の統治責任を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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