PMプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ
令和4年度秋期 プロジェクトマネージャ 午後Ⅰ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
役割と意思決定の関係を整理
チームの状態を判断するときは、個々の役割がどのように分担され、意思決定や協力の進め方とどう結び付いているかという一つの観点に注目しましょう。
この問題で問われていること
各段階や状態を比べる際、メンバー間の責任範囲と意思決定の担い手に着目し、説明全体の関係が一貫しているかを確認してください。
視点
チームを整理するときは、役割の分担、相互の関わり方、意思決定のあり方を別々に眺めず、互いの関係として読み取ることが大切です。
確認ポイント
- 役割や責任の置かれ方に注目する
- 意思決定に関わる主体を確認する
- 協力の進み方との結び付きを整理する
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解説
本問は、DXによる新事業を実現するため、意欲と多様な知識をもつメンバーを集め、心理的安全性を確保しながら自律的に運営するチームビルディングを問う。
問題の全体像
F社は玩具販売から遊び体験の提供へDXを進め、トレーディングカードの電子化を新事業として開始した。しかし、従来は事業部門の指示に従う統制型で、社員はDXに消極的、意見や支援要請も伝えにくい状態だった。そこでG氏は、事業開発部を含む全社横断のチームを編成し、DXに意欲のある人材を集め、心理的安全性のある対話と相互支援による自律的なマネジメントへ転換しようとした。設問は、その施策の狙いを本文の状況と対応付けて答えさせるもの。
設問1(1)
着目するのは、事業開発部がDX推進方針を定め、その方針に沿って活動している点と、プロジェクトが新事業の実現を目的としている点です。したがって、事業開発部のメンバーには、DXの推進方針と本プロジェクトの実施内容を整合させる役割が期待される。
設問1(2)
本文では、事業部門の社員に業務知識・経験だけでなくDXへの関心も求めている。社内公募なら、指示された人を集めるのではなく、DX推進に意欲をもつ社員を自ら応募させて選べる。このため、公式解答例は「DXの推進に意欲をもった社員を集めること」としている。
設問1(3)
G氏は従来の統制型運営ではDXを実現できないと考え、チーム運営の改革を目指している。その改革をCDOから直接伝えることで、単なるPM個人の方針ではなく、経営の意思であることを示せる。答案では、運営方法の改革と、CDOが直接伝える理由の両方を入れる。
設問2
アンケートで把握したいのは、対立意見を言えないこと、意思決定に参加できないこと、支援を求められないことなど、メンバーが普段は表明しにくい本音です。上長や同僚に知られる不安を減らし率直な回答を得るため、無記名とした。公式解答例は「メンバーの本音の意見を把握すること」としている。
設問3(1)
本文では、他者から信頼されていないかもしれないという懸念から、対立する意見を伝えることを恐れる者が多い。この状態を改善するには、異なる意見や自分の考えを安心して表明できる状況が必要です。したがって、公式解答例の「メンバーの心理的安全性が確保された状況」に結び付く。
設問3(2)
従来はPMの指示を待つ統制型で、メンバーが意見を伝えにくかった。メンバー間で対話して決めれば、異なる知識や視点を意思決定に反映でき、より良い判断やチームの最大限のパフォーマンスにつながる。30字以内では、公式解答例に示された二つの効果のうち、要点を簡潔にまとめる。
設問3(3)
本文には、能力不足で困っても支援を求められず、解決が遅れた経験が多いとある。困難をためらわず共有すれば、他のメンバーが知識や作業面で支援でき、問題を早期に解消できる。公式解答例は、他のメンバーの支援による速やかな状況解決を示している。
設問3(4)
本プロジェクトの予算や期限は目標だが、最終的な目的は新事業の実現です。目的達成に有益な変更を一律に妨げると、DXや新事業の実現を阻害するため、事業開発部と協議して柔軟に見直す。理由は、予算や期限より新事業の実現を優先するからです。
学習のポイント
チームの課題を、メンバー選定・形成・運営の施策と結び付けて説明する力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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