PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和4年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

A ~ D の機能をもつソフトウェアの基本設計書のレビューを行った。表は,各機能の開発規模の見積り値と基本設計書レビューでの指摘件数の実績値である。基本設計工程における品質の定量的評価基準に従うとき,品質評価指標の視点での品質に問題があると判定される機能の組みはどれか。 〔基本設計工程における品質の定量的評価基準〕 ・品質評価指標は,基本設計書レビューにおける開発規模の見積り値の単位規模当たりの指摘件数とする。 ・品質評価指標の値が,基準値の 0.9 倍~1.1 倍の範囲内であれば,品質に問題がないと判定する。 ・基準値は開発規模の見積り値 1k ステップ当たり 5.0 件とする。
機能A〜Dの開発規模見積り値と指摘件数。Aは30kステップ・130件,Bは24kステップ・120件,Cは16kステップ・64件,Dは10kステップ・46件。
機能A〜Dの開発規模見積り値と指摘件数。Aは30kステップ・130件,Bは24kステップ・120件,Cは16kステップ・64件,Dは10kステップ・46件。

選択肢

  1. ア
    A,C
  2. イ
    B,C
  3. ウ
    B,D
  4. エ
    C,D
解き方のヒントを見る

指摘件数指標は定義と基準を確認

設計レビューの指摘件数を使う品質評価では、指標がどの数値をどう組み合わせた値か、どの範囲を良否の基準とするかが問題ごとに定められます。一般的な感覚ではなく、与えられた定義と基準をそのまま当てはめる姿勢が大切です。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つで、指標の定義と判定基準の対応です。対象となる指摘件数の範囲、比較に用いる数値や基準値の単位、基準の境界値を含むかどうかを、問題の記述に照らして一つずつ確かめてから判定に進みましょう。

視点

レビューの指摘件数を使った品質指標は、組織や問題によって定義が異なります。数えている指摘の種類、比べる相手となる数値、良否を分ける基準の置き方は、どれも前提として決められています。判定の前に、その前提を自分の言葉で言い直せるか確かめる習慣が、取り違えを防ぐ基本になります。

確認ポイント

  • 指標がどの数値とどの数値から求められるかを、問題の記述どおりに言い直せるか
  • 比べる数値どうしの単位や対象範囲がそろっているか
  • 判定基準の上限・下限や境界値の扱いを、記述に沿って確認したか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

品質評価指標は、指摘件数を開発規模の見積り値で割った1kステップ当たりの件数です。基準値5.0件の0.9倍から1.1倍、すなわち4.5~5.5件の範囲内なら問題なしと判定する。各機能を計算すると、Aは130件÷30kステップ=約4.33件/kステップ、Bは120件÷24kステップ=5.0件/kステップ、Cは64件÷16kステップ=4.0件/kステップ、Dは46件÷10kステップ=4.6件/kステップとなる。範囲外はAとCです。

理由

許容範囲は、基準値5.0件/kステップに対して、5.0×0.9=4.5件/kステップ以上、5.0×1.1=5.5件/kステップ以下です。Aは130件÷30kステップ=約4.33件/kステップ、Cは64件÷16kステップ=4.0件/kステップで、いずれも下限4.5件/kステップを下回る。一方、Bは120件÷24kステップ=5.0件/kステップ、Dは46件÷10kステップ=4.6件/kステップで範囲内です。したがって、問題がある機能の組合せはAとCで、正答はアとなる。

比較

単純な指摘件数だけで比較すると、AやBの件数が多く見えるが、品質評価では開発規模による差を除く必要がある。Bは120件でも24kステップ当たり5.0件/kステップ、Dは46件でも10kステップ当たり4.6件/kステップとなるため、件数の大小だけでは判定できない。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。Aは130件÷30kステップ=約4.33件/kステップで、許容下限4.5件/kステップを下回る。Cも64件÷16kステップ=4.0件/kステップで下限未満となるため、品質に問題がある機能の組合せはA,Cである。

選択肢イ

これは不正解だよ。Bは120件÷24kステップ=5.0件/kステップで、基準値5.0件/kステップの許容範囲内である。一方、Cは64件÷16kステップ=4.0件/kステップで範囲外だが、Bを問題ありとする条件がないため、この組合せにはならない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。Bは120件÷24kステップ=5.0件/kステップ、Dは46件÷10kステップ=4.6件/kステップで、どちらも4.5~5.5件/kステップの範囲内である。したがって、B,Dを問題ありと判定する根拠はない。

選択肢エ

これは不正解だよ。Cは64件÷16kステップ=4.0件/kステップで許容範囲外だが、Dは46件÷10kステップ=4.6件/kステップで範囲内である。Cは該当するものの、Dは該当しないため、C,Dの組合せは誤りである。

学習のポイント

規模の異なる対象を単位当たりの指標に直し、許容範囲と照合する計算方法を学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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