PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和3年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報システムの設計の例のうち、フェールソフトの考え方を適用した例はどれか。

選択肢

  1. ア
    UPSを設置することによって、停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにする。
  2. イ
    制御プログラムの障害時に、システムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにする。
  3. ウ
    ハードウェアの障害時に、パフォーマンスは低下するが、構成を縮小して運転を続けられるようにする。
  4. エ
    利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって、システムの誤動作を防止できるようにする。
解き方のヒントを見る

設計例の目的を一言で捉える

信頼性設計の考え方を区別するときは、名称の印象で判断しないことが大切です。示された設計が想定外の事象に対して何を実現しようとしているのかを自分の言葉で要約し、考え方の意図と照らし合わせましょう。

この問題で問われていること

ここで絞る観点は一つ、示された設計例における「設計者の狙い」です。仕組みの細部や使われている技術名よりも、その設計が採用された理由を読み取り、考え方の定義が述べる目的と一致するかを確かめてください。

視点

信頼性に関わる設計の考え方は、それぞれ「何を前提とし、何を優先するか」という目的によって区別されます。同じような仕組みでも、狙いが違えば別の考え方に分類されることがあります。学習の際は、各考え方の目的を短い一文で自分なりに書き出しておきましょう。具体例を見たら、その一文に当てはまるかを照合します。この習慣をつけると、名称と例の対応を取り違えにくくなります。

確認ポイント

  • 設計例が採用された理由を、仕組みの説明とは切り離して一文で言えるか
  • その理由が、考え方の定義で述べられる目的と本当に一致しているか
  • 技術名や言葉の響きだけで対応を決めていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

フェールソフトは、ハードウェアなどの一部に障害が発生しても、性能低下や構成縮小を受け入れながらシステムの運転を継続する考え方です。

理由

フェールソフトでは、障害の影響を受けた機能や構成を縮小し、性能が低下してもシステム全体の運転を継続できるようにする。したがって、ハードウェア障害時に構成を縮小して運転を続ける設計が該当する。

比較

停電時に手順どおり停止する設計や、プログラム障害時に安全に停止する設計は、継続運転ではなく安全な停止を重視している。また、誤操作や誤入力を防ぐ設計は障害発生後の継続運転とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。UPSを設置して停電時に手順どおりシステムを停止できるようにするのは、電源障害の影響を抑えて安全に停止するための設計である。障害後も性能を下げて運転を継続するフェールソフトの説明には当たらない。

選択肢イ

これは不正解だよ。制御プログラムの障害時にシステムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにするのは、異常時の安全確保を目的とした設計である。運転を継続するのではなく停止するため、フェールソフトとは異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。ハードウェアに障害が発生したとき、パフォーマンスの低下や構成の縮小を許容しながら運転を続ける設計は、障害の影響を限定してサービスを継続するフェールソフトの考え方に一致する。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぎ、システムの誤動作を防止するのは、入力や操作の段階で問題を起こさないための設計である。障害発生後に性能を下げて運転を継続するフェールソフトとは目的が異なる。

学習のポイント

フェールソフトと、安全停止を行うフェールセーフ、誤操作を防ぐ設計との違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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