PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和3年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS Q 21500:2018(プロジェクトマネジメントの手引)によれば、プロセス “コミュニケーションのマネジメント”の目的はどれか。

選択肢

  1. ア
    チームのパフォーマンスを最大限に引き上げ、フィードバックを提供し、課題を解決し,コミュニケーションを促し、変更を調整して、プロジェクトの成功を達成すること
  2. イ
    プロジェクトのステークホルダのコミュニケーションのニーズを確実に満足し、コミュニケーションの課題が発生したときにそれを解決すること
  3. ウ
    プロジェクトのステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズを決定すること
  4. エ
    プロセス “コミュニケーションの計画”で定めたように、プロジェクトのステークホルダに対し要求した情報を利用可能にすること及び情報に対する予期せぬ具体的な要求に対応すること
解き方のヒントを見る

プロセスの目的を見極める視点

プロジェクトマネジメントの規格では、各プロセスが何のために存在するかという目的が定義されています。個々の作業内容や成果物の名前に引きずられず、そのプロセスが最終的に何を達成しようとしているかという観点に絞って検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのはプロセスの具体的な手順ではなく、そのプロセスを実施する目的です。目的とは、そのプロセスを行わなかった場合に何が得られないか、あるいはどんな状態を実現したいかを表すものとして捉えると整理しやすくなります。

視点

規格上のプロセスは、目的・活動・入力・出力といった要素で記述されます。このうち目的は「なぜそのプロセスを行うのか」に答えるものです。一方、活動は「何をするか」、出力は「何が生み出されるか」に答えます。これらを混同すると、あるプロセスの作業の一部や、別のプロセスの目的を、そのプロセスの目的と取り違えやすくなります。検討の際は、各要素がどの問いに答えているのかを意識して区別することが大切です。

確認ポイント

  • 着目しているプロセスについて、「なぜ行うのか」という問いに答える形で目的を自分の言葉で言い表せるか確認する
  • 目的を表す記述と、作業内容や成果物を表す記述とを区別できているか確認する
  • 前後や関連する別のプロセスの目的と混同していないか、プロセス名と目的の対応を見直す
正解と解説を見る

正解

イ

解説

JIS Q 21500:2018におけるコミュニケーションのマネジメントは、プロジェクトのステークホルダのコミュニケーションニーズを満たし、課題が発生した場合に解決することを目的とする。

理由

正しい目的は、ステークホルダとのコミュニケーションのニーズを確実に満足させ、コミュニケーション上の課題が発生したときに解決することです。したがって、該当するのはイです。

比較

ウはステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズを決定する内容で、計画に関係する。エは計画で定めた情報を利用可能にする内容であり、アはチームパフォーマンスや変更調整など、より広いチーム管理の目的を示している。

選択肢ア

これは不正解だよ。チームのパフォーマンス向上、フィードバック、課題解決、変更調整などを通じてプロジェクト成功を目指す内容である。しかし、これはチームマネジメントに関する説明であり、ステークホルダのコミュニケーションニーズを満たし、課題に対応するプロセスの目的とは一致しない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。プロジェクトのステークホルダが必要とするコミュニケーションを確実に満足させ、コミュニケーション上の課題が発生した場合に解決することは、コミュニケーションのマネジメントの目的に一致する。実際の伝達と問題対応の双方を適切に表している。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズを決定することは、コミュニケーションの計画に該当する内容である。必要事項を定める段階を示しており、計画に基づく実際のコミュニケーションを管理する目的そのものではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。計画で定めた情報をステークホルダが利用できるようにし、予期せぬ情報要求に対応する内容である。ただし、これは情報の配布や提供に重点を置いた説明であり、コミュニケーションニーズの充足と課題解決という目的を直接示していない。

学習のポイント

コミュニケーションの計画、マネジメント、情報提供の役割を区別して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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