PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

労働者派遣事業における派遣労働者の労働時間,休日,休暇などの具体的な就業に関する枠組み設定のうち,労働関連の法に照らして適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    派遣元と派遣先との間で設定し,派遣労働者はその条件に従わなければならない。
  2. イ
    派遣先が設定し,それを派遣元と派遣労働者に通知することになっている。
  3. ウ
    派遣先と派遣労働者との間で設定し,両者の間の労働契約に盛り込む必要がある。
  4. エ
    派遣元と派遣労働者との間で設定し,派遣先はその範囲内で派遣労働者を指揮命令の下に労働させなければならない。
解き方のヒントを見る

三者の関係から責任の所在を考える

労働者派遣の問題では、登場する当事者が複数あり、それぞれの間の契約や関係の種類が異なります。各内容について、どの当事者とどの当事者の関係を扱っているのかを見極めることが、検討の出発点になります。

この問題で問われていること

確認する観点は一つ、責任の所在です。ある義務や措置が誰に求められるかを、その当事者が労働者とどのような関係にあるか(契約上の関係か、日々の業務上の関係か)を手掛かりに、法規の趣旨から判断してください。

視点

労働関連法規は、労働者を保護するために、労働者と関わりを持つ当事者に義務を課します。派遣の形態では、労働者と関わる当事者が複数あり、関わり方もそれぞれ異なります。そのため、義務の内容と、その義務を果たすのに適した立場とを結び付けて考えることが大切です。ここで示すのは考え方の枠組みだけです。どの義務がどの当事者に割り当てられるかは、学習した内容と照らし合わせて自分で判断してください。

確認ポイント

  • 登場する当事者を挙げ、当事者同士が何によって結ばれているかを自分の言葉で整理できているか
  • 取り上げられている義務や措置が、契約上の関係と業務上の関係のどちらに関わる性質のものかを考えたか
  • 責任を負う当事者の判断を、印象ではなく法規が労働者保護を図る趣旨に照らして行ったか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

派遣労働者の労働時間、休日、休暇などの具体的な就業条件は、雇用関係にある派遣元と派遣労働者との間で設定される。派遣先は、その定められた範囲内で業務上の指揮命令を行う。

理由

労働時間、休日、休暇などの具体的な就業条件は、派遣労働者を雇用する派遣元と派遣労働者との間で定める。派遣先は雇用契約の当事者ではないため、条件そのものを自由に設定する立場ではありません。

比較

派遣先は、派遣元と派遣労働者の間で設定された就業条件の範囲内で、現場の業務について指揮命令を行う。この役割分担に合致するのはエであり、他の選択肢は設定主体または契約関係を誤っている。

選択肢ア

これは不正解だよ。労働時間、休日、休暇などの具体的な就業条件は、派遣先との取り決めだけで決まるものではない。派遣労働者を雇用する派遣元と派遣労働者との関係で設定されるため、設定主体を派遣元と派遣先の間とする点が誤っている。

選択肢イ

これは不正解だよ。派遣先は就業場所で業務上の指揮命令を行う立場だが、労働時間や休日などの具体的な就業条件を単独で設定し、派遣元と派遣労働者へ通知する主体ではない。雇用契約に基づく条件設定の関係を誤っている。

選択肢ウ

これは不正解だよ。派遣先と派遣労働者は、通常、雇用契約を結ぶ当事者ではない。そのため、両者の間で労働時間、休日、休暇などを設定して労働契約に盛り込むという説明は適切ではない。条件は雇用関係に基づいて定められる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。具体的な就業条件は、雇用契約を結ぶ派遣元と派遣労働者との間で設定される。派遣先はその条件の範囲内で、実際の職場において派遣労働者を指揮命令の下で労働させるため、雇用関係と指揮命令の役割分担に合致している。

学習のポイント

派遣元・派遣先・派遣労働者の役割分担を、雇用契約と指揮命令の違いから整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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