PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

空調計画における冷房負荷には,“外気負荷”,“室内負荷”,“伝熱負荷”,“日射負荷”などがある。冷房負荷の軽減策のうち,“伝熱負荷”の軽減策として,最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    使用を終えたら,その都度PCの電源を切る。
  2. イ
    隙間風や換気による影響を少なくする。
  3. ウ
    日光が当たる南に面したガラス窓をむやみに大きなものにしない。
  4. エ
    屋根や壁面の断熱をおろそかにしない。
解き方のヒントを見る

熱の発生源と対策の作用点を結び付ける

冷房負荷の軽減策を考えるときは、その熱がどこから、どのような経路で室内に入る、あるいは室内で生じるのかをまず整理し、各対策がその経路や発生源のどこに働きかけるものかを一つずつ照らし合わせて確認する視点が役立ちます。

この問題で問われていること

負荷の種類を区別する際の観点を一つに絞るなら、「その対策は熱の発生源そのものを減らすのか、熱が伝わる経路を遮るのか、それとも別の要素に作用しているのか」を、対象の負荷と一致しているかで見極めることです。

視点

冷房負荷とは、室内を目標の状態に保つために取り除く必要がある熱のことです。負荷の種類を区別するときは、名称を覚えるよりも、熱が生まれる場所と室内に届くまでの道筋を思い描くと整理しやすくなります。軽減策も同じ考え方で、どの場所やどの道筋に作用するのかを考えます。対策は、作用する場所が負荷の発生源や経路と一致して初めて、その負荷を減らす効果を持ちます。一見効果がありそうでも、作用点がずれていれば別の負荷に対する策になっている可能性があります。

確認ポイント

  • 取り上げられている負荷について、熱がどこで生まれ、どの道筋で室内に届くのかを自分の言葉で説明できるか確認する
  • 検討している対策が、熱の発生源・伝わる経路・それ以外のどこに作用するのかを一言で言えるか確認する
  • 負荷の発生源や経路と、対策の作用点が本当に同じ場所を指しているか、ずれがないかを照らし合わせる
正解と解説を見る

正解

エ

解説

伝熱負荷は、屋根や壁など建物の外皮を通して外部から室内へ伝わる熱による負荷です。したがって、建物外皮の断熱性能を高める対策が、伝熱負荷の軽減に直接対応する。

理由

屋根や壁面の断熱を適切に行うと、屋外と室内の間で熱が伝わりにくくなる。そのため、建物の外皮を介して侵入する伝熱負荷を抑える対策として、エが最も適切です。

比較

PCの電源停止は室内機器の発熱、隙間風や換気の抑制は外気の流入、南側ガラス窓の大きさの抑制は日射の影響を主に対象とする。いずれも伝熱負荷への直接的な対策とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。使用を終えたPCの電源を切ると、PCから室内へ放出される発熱を減らせる。しかしこれは室内機器による室内負荷の軽減策であり、屋根や壁などを通して熱が伝わる伝熱負荷を直接抑える対策ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。隙間風や換気による影響を少なくすると、外部から空気が流入することに伴う熱の侵入を抑えられる。ただし、これは外気負荷に関係する対策であり、建物の屋根や壁面を通る熱伝導への対策ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。日光が当たる南面のガラス窓をむやみに大きくしないことは、窓から入る日射の影響を抑える対策である。対象は日射負荷であり、屋根や壁面を通して外部の熱が伝わる伝熱負荷の軽減策とは異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。屋根や壁面は、屋外と室内の間で熱が伝わる建物外皮に当たる。これらの断熱をおろそかにしなければ、屋根や壁面を通じた熱の侵入を抑えられるため、伝熱負荷の軽減策として最も適切である。

学習のポイント

冷房負荷の種類と、熱が室内へ入る経路ごとの軽減策を対応付けて覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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