PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

基幹業務システムの構築及び運用において,データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合の DA の役割として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    業務データ量の増加傾向を把握し,ディスク装置の増設などを計画して実施する。
  2. イ
    システム開発の設計工程では,主に論理データベース設計を行い,データ項目を管理して標準化する。
  3. ウ
    システム開発のテスト工程では,主にパフォーマンスチューニングを担当する。
  4. エ
    システム障害が発生した場合には,データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
解き方のヒントを見る

管理者の役割を責任の対象で見分ける

データ管理に関わる役割は名称が似ていて混同しやすいものです。本問では、各役割が何を対象として責任を負うのかという一つの観点に絞ります。問われている作業がその責任の範囲に自然に収まるかを、自分の言葉で確かめながら検討しましょう。

この問題で問われていること

役割の名前を暗記で当てはめず、その役割が担う責任は何を対象としているのかを考えることが焦点です。対象を取り違えると、似た作業を別の役割に割り当ててしまうおそれがあるので注意しましょう。

視点

組織でデータを扱う体制では、複数の管理者が分担して責任を持ちます。分担を理解するには、まずそれぞれの役割が何を守り、何を整える立場なのかを考えます。次に、ある作業を行った結果がどこに影響するのかを考えます。こうして責任の対象と作業を結び付けると、名称の印象に頼らずに役割を区別しやすくなります。

確認ポイント

  • 各役割について、責任を負う対象が何かを自分の言葉で一文にまとめられるか
  • 問われている作業が影響を及ぼす対象を確認し、それがどの責任の対象と一致するかを照らし合わせたか
  • 名称の似ている役割どうしで、責任の対象が同じだと思い込んでいないか見直したか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

DAは、組織で扱うデータの項目や意味、論理的な構造を管理し、データの標準化を進める役割です。したがって、設計工程で論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化するイが適切です。

理由

データ管理者(DA)は、業務で利用するデータの定義、項目、意味、関連などを整理し、組織内で一貫して利用できるように標準化する。論理データベース設計やデータ項目の管理は、この役割に該当する。

比較

ディスク装置の増設、パフォーマンスチューニング、障害時の復旧や整合性確認は、データベースの実装・運用に関する管理であり、主にDBAの担当です。DAの役割とは区別して考える。

選択肢ア

これは不正解だよ。業務データ量の増加傾向を把握すること自体はデータ管理に関係するが、ディスク装置の増設を計画して実施するのは、データベースを支える記憶容量やシステム環境の運用管理である。これはDAよりもDBAの役割に該当する。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。DAは、業務で扱うデータ項目の定義や意味を整理し、組織内で統一して利用できるよう標準化する。システム開発の設計工程で論理データベース設計を行い、データ項目を管理することは、DAの中心的な役割に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。パフォーマンスチューニングは、データベースの応答性能や処理効率を改善するために、設定やアクセス方法などを調整する作業である。これはデータ項目や論理構造を管理するDAではなく、DBAが担う技術的な運用管理に当たる。

選択肢エ

これは不正解だよ。データの復旧や整合性のチェックは、システム障害が発生した際にデータベースを正常な状態へ戻し、運用を継続するための対応である。障害対応や復旧作業はDBAの担当であり、DAの設計・標準化の役割とは異なる。

学習のポイント

DAとDBAを、データそのものの管理とデータベース運用技術の管理に分けて理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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