PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア開発を反復するので,新しい要求やビジネス目標の変化に柔軟に対応しやすい。
- イ開発を反復するので,リスクが高い部分に対して初期段階で対処しやすく,プロジェクト全体のリスクを減らすことができる。
- ウ基本となるアーキテクチャをプロジェクトの初期に決定するので,コンポーネントを再利用しやすくなる。
- エひとまとまりの要件を 1 単位として設計からテストまで実施するので,要件ごとに開発状況が把握できる。
解き方のヒントを見る
開発手法の利点を見極める観点
ある開発手法の利点を問われたときは、その手法が何を出発点にして開発を進めるのかという性格と、挙げられた効果との因果関係が本当につながっているかを一つずつ確かめる姿勢が大切です。
この問題で問われていること
問われているのは手法の名前を覚えているかではなく、その手法の考え方から自然に導かれる効果と、別の工夫や別の手法によって得られる効果とを区別できるかどうかです。因果の筋道を意識して検討しましょう。
視点
開発手法は、それぞれ何を軸に作業を組み立てるかという独自の出発点を持っています。利点を評価するときは、効果がその軸から直接生じるのかを考えます。一般に望ましいとされる効果であっても、別の技法や管理上の工夫によって得られるものである場合があります。『良さそうな効果』と『その手法だから得られる効果』を分けて考えることが、この種の問いに向き合う基本的な態度です。
確認ポイント
- その手法が開発の出発点や中心に据えているものは何かを、自分の言葉で説明できるか確認する
- 検討している効果が、その出発点からどのような筋道でもたらされるのかを説明できるか確かめる
- その効果が、手法の性格とは関係なく別の工夫によって得られるものではないかを振り返る
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ユースケース駆動開発では、利用者の要求を表すひとまとまりの要件を単位に、設計からテストまでを反復して進める。そのため、要件ごとの開発状況を把握しやすい。
理由
ユースケース駆動開発では、利用者の要求を表すユースケースを単位として、分析、設計、実装、テストを進める。ひとまとまりの要件ごとに成果を確認できるため、開発状況を把握しやすい。
比較
アとイは反復型開発一般の利点に近い説明であり、ユースケース駆動開発の直接的な特徴とはいえない。ウもアーキテクチャ決定や再利用性を主な利点としており、設問の開発単位を説明していない。
選択肢ア
これは不正解だよ。新しい要求やビジネス目標の変化に柔軟に対応しやすいことは、反復型開発に一般的に期待される利点である。しかし、この設問が問うユースケース駆動開発の特徴である、要件単位で設計からテストまで進める点を直接説明していない。
選択肢イ
これは不正解だよ。リスクの高い部分に初期段階から対処し、プロジェクト全体のリスクを減らすことも、反復型開発で得られる一般的な効果である。ただし、ユースケース駆動開発の中心的な利点として、要件ごとの開発状況を把握できる点を述べたものではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。基本アーキテクチャを初期に決定することは、コンポーネントの再利用性に関係する場合がある。しかし、ユースケース駆動開発はアーキテクチャの早期決定を主な根拠とする方法ではなく、要件単位で開発を進める特徴を説明していない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。ユースケース駆動開発では、ひとまとまりの要件を一つの単位として、設計からテストまでを実施する。そのため、各要件についてどこまで開発が進んでいるかを確認しやすく、要件ごとの開発状況を把握できる。
学習のポイント
反復開発の利点と、ユースケース単位で進捗を管理する考え方を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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