PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

PMBOK ガイド 第 6 版によれば,リスクにはプロジェクト目標にマイナスの影響を及ぼす“脅威”と,プラスの影響を及ぼす“好機”がある。リスクに対応する戦略のうち,“好機”に対する戦略である“強化”に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    アクティビティを予定よりも早く終了させるために,計画よりも多くの資源を投入する。
  2. イ
    リスク共有のパートナーシップ,チーム,ジョイント・ベンチャーなどを形成する。
  3. ウ
    リスクに対処するために,時間,資金,資源の量などに関してコンティンジェンシー予備を設ける。
  4. エ
    リスクを定期的にレビューする以外の行動はとらず,リスクが顕在化したときにプロジェクト・チームが対処する。
解き方のヒントを見る

好機への対応策を見極める視点

リスク対応の具体例を検討するときは、その行動が向き合っている不確実な事象がプロジェクト目標にとってどのような影響をもたらすものかを、まず自分の言葉で整理しておくことが判断の土台になります。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つです。示されている行動が、どのような性質の不確実な事象を対象にしているのかを見極め、その対象の性質と行動の向きが整合しているかを、事例ごとに落ち着いて確かめてください。

視点

プロジェクトマネジメントでは、リスクを目標に影響を与えうる不確実な事象として広く捉えます。この事象には、目標達成を妨げる方向のものと後押しする方向のものがあります。対応戦略は、対象となる事象がどちらの方向の影響を持つかによって別々に整理されています。そのため、具体例を見るときは、対応の名称から考えるのではなく、行動が何を対象にし、何を実現しようとしているのかを先に捉えることが学習の基本になります。

確認ポイント

  • 示されている行動が扱う不確実な事象は、目標達成にとってプラスとマイナスのどちらの影響を持つか
  • その行動は、対象となる事象の起こりやすさや影響の大きさに対して、どちらの方向に働きかけているか
  • 行動の目的を一文で言い換えたとき、その目的と対象の事象の性質とが矛盾していないか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

好機に対する「強化」は、好機がもたらすプラスの効果を大きくするために、追加の資源などを投入して発生確率や効果を高める対応です。

理由

「強化」は、好機を放置して結果を待つのではなく、追加の資源や能力を投入して、好機によるプラスの影響をより大きくする対応です。予定より早く活動を終えるために計画以上の資源を投入する行動は、この考え方に一致します。

比較

リスク共有は他者と機会や責任を分担する対応、コンティンジェンシー予備はリスク発生時に備える対応、顕在化後の対処は受動的な対応です。いずれも好機の効果を直接的に増大させる「強化」とは目的が異なります。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。計画より多くの資源を投入して活動を早く終わらせる行動は、好機によって得られる時間短縮の効果をさらに大きくするための積極的な対応である。好機のプラスの影響を増大させる「強化」に該当する。

選択肢イ

これは不正解だよ。パートナーシップやチーム、ジョイント・ベンチャーを形成する行動は、リスクや機会を他者と分担し、協力して活用する考え方を示している。好機の効果を直接大きくする「強化」ではなく、共有に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。時間、資金、資源についてコンティンジェンシー予備を設ける行動は、リスクが発生した場合に備えて対応余力を確保するものである。好機のプラスの効果を増大させる強化ではなく、発生時への備えを表している。

選択肢エ

これは不正解だよ。定期的なレビュー以外の行動を取らず、リスクが顕在化してから対処するのは、事前に積極的な対応を実施しない受動的な考え方である。好機の効果を意図的に大きくする「強化」には当たらない。

学習のポイント

脅威と好機を分け、対応戦略の目的と具体的な行動を対応付けて学習します。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針