PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア120
- イ150
- ウ200
- エ240
解き方のヒントを見る
問われる条件の向きを押さえる
デシジョンツリーの問題では、計算より先に、何と何を比べてどの状態を『条件』として答えるのかを把握することが大切です。比較の対象と有利・不利の判断基準を自分の言葉で言い直してから、ツリー全体を読み進めましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認すべき観点は一つ、『どの判断がどのような状況で有利になるか』という問いの向きです。比較する判断の組合せ、有利とみなす基準、境界となる状態の扱いを、解き始める前に整理しておくと取り違えを防げます。
視点
デシジョンツリーは、意思決定者が選ぶ分岐と、意思決定者が制御できない不確実な分岐を区別して描く図です。期待金額価値で比較する場面では、評価の基準が収益の大きさなのか費用の小ささなのかによって『有利』の意味が変わります。条件を求める問いでは、どの値を未知として扱い、どの判断と比べているのかを先に明確にしておくことが、読み違いを避ける第一歩になります。
確認ポイント
- 比べている判断(案)がどれとどれかを、問いの文言から特定したか
- 有利とみなす基準が金額の大きさと小ささのどちらに当たるかを確かめたか
- 求める条件が未知の値のどの範囲や向きを指すのかを、等しい場合の扱いも含めて確認したか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
ツールごとに効果額へ発生確率を掛けて期待効果を求め、導入費用を差し引いてEMVを算出する。AのEMVがBのEMVを上回る条件を不等式で整理すると、Xは200万円より大きい場合となる。
理由
ツールAのEMVは、効果が大きい場合と小さい場合を考慮して、0.6X+0.4×90万円−120万円=0.6X−84万円となる。ツールBは、0.6×120万円+0.4×60万円−60万円=36万円です。したがって、AがBを上回る条件は0.6X−84万円>36万円であり、X>200万円となる。
比較
境界値X=200万円では、ツールAとBのEMVが等しくなる。設問は「上回る」条件を尋ねているため、等しい場合ではなく、200万円を超える場合を選ぶ必要がある。
選択肢ア
これは不正解だよ。X=120万円では、ツールAのEMVは0.6×120万円−84万円=−12万円となる。一方、ツールBのEMVは36万円なので、AはBを上回らない。この値は、AがBを上回る境界より小さいため条件を満たさない。
選択肢イ
これは不正解だよ。X=150万円では、ツールAのEMVは0.6×150万円−84万円=6万円である。ツールBのEMVは36万円なので、Aの方が30万円低い。したがって、AがBを上回るために必要な条件には達していない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ツールAのEMVは0.6X−84万円、ツールBのEMVは36万円である。AがBを上回る条件は0.6X−84万円>36万円で、整理するとX>200万円となる。したがって、求める境界値は200万円である。
選択肢エ
これは不正解だよ。X=240万円なら、ツールAのEMVは0.6×240万円−84万円=60万円となり、Bの36万円を上回る。しかし設問は、AがBを上回り始める境界を尋ねている。240万円は条件を満たす一例であり、境界値ではない。
学習のポイント
EMVでは期待効果だけでなく、導入費用を差し引いて比較する点が重要です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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