PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問9
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア図ア
- イ図イ
- ウ図ウ
- エ図エ
解き方のヒントを見る
比較に使う前提をそろえる
工数見積りを考えるときは、関係の結論を急がず、比較に使われている前提がそろっているかに注目しましょう。同じ言葉が使われていても、条件や意味の範囲が途中で変わっていないかを確かめる姿勢が大切です。
この問題で問われていること
この問題では、規模と生産性の関係を検討する際の前提に意識を向けてください。提示された情報の中で明示されている条件と、自分が補っている想定を分け、比較の途中で前提を置き換えていないかを振り返りましょう。
視点
関係を考える前に、その検討がどの前提の下で行われているかを整理します。明示された条件と自分の想定を区別しておくと、途中で前提が変わっていないかを確認しやすくなります。
確認ポイント
- 検討に使う前提を把握できているか
- 明示された条件と自分の想定を区別できているか
- 検討の途中で前提を置き換えていないか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
正解はエです。開発生産性は(1/3)×S^(-0.12)となり、開発規模Sが増えるほど低下します。また、低下は次第に緩やかになるため、図エと一致します。
理由
開発規模の数値をS(単位:キロ行)、開発工数の数値をE(単位:人月)とすると、E=3.0×S^1.12です。開発生産性Pは、P=S/E=S/(3.0×S^1.12)=(1/3)×S^(-0.12)(単位:キロ行/人月)となります。S>0では、規模が大きくなるほど生産性は低下します。
比較
PをSで微分すると、P′=−0.04×S^(-1.12)<0、P″=0.0448×S^(-2.12)>0です。したがって、生産性は単調に減少し、曲線は下に凸で、低下が次第に緩やかになります。この性質は、指数の絶対値が1未満だからではなく、S^(-a)(a>0)という負の指数のべき関数に共通する性質です。図アと図イは増加するため不一致です。図ウは減少する方向は一致しますが、上に凸で低下が次第に急になるため、曲がり方が一致しません。図エが両方の性質を満たします。
選択肢ア
これは不正解だよ。図アは、開発規模が大きくなるほど開発生産性が上昇し、その上昇が次第に緩やかになる曲線です。与式では、開発工数が開発規模の1.12乗に比例するため、規模を工数で割った生産性は規模の増加とともに低下します。したがって、増減の方向が一致しません。
選択肢イ
これは不正解だよ。図イは、開発規模が大きくなるほど開発生産性が上昇し、その上昇が次第に急になる曲線です。しかし、生産性は開発規模を開発工数で割った値であり、与式を代入すると規模の負の指数のべき関数になります。規模が増えると生産性は低下するので、図イの上昇傾向は式と一致しません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。図ウは、開発規模が増えると開発生産性が低下する点では与式と一致します。ただし、図ウは規模が大きいほど低下が急になる上に凸の曲線です。与式から得られる負の指数のべき関数は下に凸で、低下が次第に緩やかになります。したがって、曲がり方が一致しません。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。図エは、開発規模が増えるほど開発生産性が低下し、その低下が次第に緩やかになる下に凸の曲線です。与式から生産性を求めると、(1/3)×S^(-0.12)となります。この関数は、規模が正の範囲で単調に減少し、傾きの絶対値も小さくなるため、図エの形と一致します。
学習のポイント
開発工数と開発生産性を区別し、生産性の式から増減と曲がり方を判断することが学習の要点です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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