PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成30年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITIL 2011 editionによれば,インシデントに対する一連の活動のうち,イベント管理プロセスが分担する活動はどれか。

選択肢

  1. ア
    インシデントの発生後に,その原因などをエラーレコードとして記録する。
  2. イ
    インシデントの発生後に,問題の根本原因を分析して記録する。
  3. ウ
    インシデントの発生時に,ITサービスを迅速に復旧するための対策を講じる。
  4. エ
    インシデントの発生を検知して,関連するプロセスに通知する。
解き方のヒントを見る

プロセスの目的から役割を見極める

サービス運用の各プロセスは、それぞれが何を達成するために存在するのかという目的で区別すると整理しやすくなります。問われている活動がどの目的に直結するかを一つの観点として確かめながら検討しましょう。

この問題で問われていること

問われている活動や責任が、どのプロセスの目的に最も直接つながるかを見極めることが焦点です。名称の印象や似た言葉に引きずられず、そのプロセスが最終的に何を目指すのかを基準に判断してください。

視点

ITILでは、複数のプロセスが同じ事象や情報に関わることがあります。そのため、関わる対象が同じかどうかではなく、各プロセスが何を成果として目指しているかで役割を区別するのが基本的な考え方です。学習の際は、各プロセスの目的を自分の言葉で一文にまとめておくと、役割分担を整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 各プロセスの目的を、自分の言葉で一文にまとめられるか確認する
  • 問われている活動が、その目的の達成に直接つながるかを確かめる
  • 用語の似た響きではなく、目指す成果の違いで判断しているか見直す
正解と解説を見る

正解

エ

解説

ITIL 2011 editionでは、イベント管理はイベントを検知し、必要に応じて関連するプロセスや担当者へ通知する。サービスの迅速な復旧はインシデント管理、根本原因の分析やエラーレコードの管理は問題管理に関係する。

理由

イベント管理は、ITサービスや構成要素の状態変化を監視し、インシデントなどにつながる事象を検知して、必要な対応プロセスへ通知する活動を担う。したがって、発生を検知して関連プロセスに通知する記述がイベント管理に該当する。

比較

インシデント管理はサービスをできるだけ早く通常状態へ戻すことを重視する。一方、問題管理はインシデントの根本原因を分析し、既知のエラーや再発防止に結び付ける。選択肢は、活動の目的と担当プロセスの違いで判断する。

選択肢ア

これは不正解だよ。インシデントの原因などをエラーレコードとして記録する活動は、検知と通知を目的とするイベント管理の役割ではない。原因や既知のエラーに関する記録は、問題管理の活動として扱われるため、この記述はイベント管理の分担には該当しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。インシデント発生後に問題の根本原因を分析して記録する活動は、再発防止や原因究明を目的とする問題管理に属する。イベント管理は根本原因を分析するプロセスではなく、検知したイベントを必要な関係先へ通知する役割を担う。

選択肢ウ

これは不正解だよ。インシデント発生時にITサービスを迅速に復旧するための対策を講じる活動は、サービスを通常状態へ戻すことを目的とするインシデント管理の役割である。イベント管理の中心である検知や通知を示した記述ではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。イベント管理は、ITサービスや関連する要素の状態変化を監視し、インシデントなどにつながるイベントの発生を検知する。検知した後に関連するプロセスへ通知する活動もイベント管理の役割に含まれるため、この記述が該当する。

学習のポイント

イベント管理・インシデント管理・問題管理の役割分担を、活動目的から区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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