PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成29年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

PMBOKガイド第5版によれば,プロジェクトへの変更要求のうち,是正処置はどれか。

選択肢

  1. ア
    あるサブシステムの成果物の品質が,要求されるレベルを満たさないことが予想されるので,設計ドキュメントのレビューに有識者を参加させる。
  2. イ
    あるタスクが,プロジェクトマネジメント計画書に記載したスケジュールから遅れたので,遅れを解消させるために要員を追加する。
  3. ウ
    受入れテストにおいて,あるサブシステムのプログラムが要求仕様を満たしていないことが判明したので,プログラムを修正する。
  4. エ
    法規制が改定されたので,新しい法規制に対応するための活動をWBSに追加する。
解き方のヒントを見る

変更要求を目的の観点で整理する

変更要求の種類を区別するときは、名称の印象ではなく、その要求が何を目的として出されたのかを一つの観点として捉えることが大切です。記述されている状況から要求の狙いを自分の言葉で言い直し、各分類の意味と照らし合わせて考えてみましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、変更要求の分類をその要求が目指す目的によって見分けられるかどうかです。対象が何であるかや誰が出したかよりも、要求によって何を達成しようとしているのかという一点に絞って整理すると考えやすくなります。

視点

変更要求は、プロジェクトを進める中でさまざまな理由から出されます。分類を学ぶ際は、用語を暗記するだけでは足りません。それぞれの分類が「どのような目的で要求するものか」を、定義に立ち返って確認しておきましょう。そうすると、似た名称どうしでも区別しやすくなります。状況説明の中に現れる手掛かりを、目的という一つの観点で読み取る練習をしましょう。

確認ポイント

  • 要求が出された状況を、自分の言葉で短く要約できているか
  • その要求によって達成しようとしていることを一文で言い表せるか
  • 言い表した目的が、各分類の定義と食い違っていないかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

是正処置とは、実際のプロジェクト遂行状況を計画に合わせるために、今後のパフォーマンスを修正する変更要求です。スケジュール遅延を解消するための要員追加が該当します。

理由

是正処置は、プロジェクトの実績が計画から外れた場合に、その差異を解消して今後の遂行を計画に合わせるための措置です。スケジュール遅延に対する要員追加は、この目的に合致します。

比較

品質問題を未然に防ぐ活動は予防処置、要求仕様を満たさない成果物を修正する活動は欠陥修正です。また、法規制改定への対応は外部条件による計画変更であり、計画との差異を是正する対応とは区別します。

選択肢ア

これは不正解だよ。要求される品質を満たさない事態が予想される段階で、レビューに有識者を参加させるのは、問題の発生を未然に防ぐための対応です。既に発生した計画との差異を解消する是正処置ではなく、予防を目的としています。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。タスクが計画書のスケジュールから遅れたという、計画と実績の差異が発生しています。その遅れを解消するために要員を追加することは、今後のプロジェクト遂行を計画に合わせるための是正処置に該当します。

選択肢ウ

これは不正解だよ。受入れテストでプログラムが要求仕様を満たしていないと判明した場合、対象となる成果物の不適合を修正しています。これは成果物の欠陥修正であり、プロジェクトの実績を計画へ戻す是正処置とは分類が異なります。

選択肢エ

これは不正解だよ。法規制の改定を受けてWBSに活動を追加するのは、外部環境の変化に対応するための計画変更です。既存の作業実績が計画から遅れたことを解消する措置ではないため、設問の是正処置には該当しません。

学習のポイント

是正処置、予防処置、欠陥修正、計画変更の違いを原因と目的で整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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