PMプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ
平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午後Ⅰ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題



解き方のヒントを見る
進捗と品質を見渡す確認の視点
進捗管理とテスト計画を考えるときは、作業の遅れだけでなく、品質上の懸念がどの工程で表面化し、計画や優先順位にどう影響するかを一つの流れとして整理しましょう。記録の粒度にも注目します。
この問題で問われていること
確認の中心は、課題や品質リスクを見つけた時点で、誰が何を基準に状況を見直し、その結果を次のテストや進捗判断へつなげるかという、管理上のつながりを捉えることです。
視点
課題の把握、影響の整理、対応状況の確認、計画への反映という流れを分けて考え、情報がどの判断に結び付くかを見直します。
確認ポイント
- 課題と品質リスクの影響範囲が整理されているか
- 進捗確認とテスト計画の情報が連動しているか
- 見直しや記録の基準が関係者間で共有されているか
正解と解説を見る
解説
全体のEVMが概ね計画どおりでも、機能単位では遅延や品質リスクが潜んでいるため、詳細な進捗把握と早期対応が必要です。
問題の全体像
D社は、保守期限が迫る旧人事給与システムを刷新し、S社パッケージへの追加開発と移行を進めている。全社員が利用する新システムであり、仕様凍結、稼働、利用者トレーニングを遅らせられない。出題の狙いは、プロジェクト全体の指標だけでは見えない機能単位のボトルネックを特定し、EVM・クリティカルパス・課題管理を用いて進捗遅延と品質リスクに対応する力を問うことです。
設問1
表1では全体のEVは計画に近いが、人事外部設計チームは3週間経過時のEVがPVを下回り、4週間経過時もその遅れを回復できていない。全体集計に埋もれた人事外部設計チームの遅延を特定し、機能ごとの原因と対応策を検討する必要があるため、各機能の作業状況を具体的に把握する。公式解答例も、人事外部設計チームの4週間経過時点でEVが回復していない点を挙げている。
設問2(1)
機能4の4週間経過時は、PVが1、600、EVが1、420です。SPIはEV÷PVなので、1、420÷1、600=0.8875となり、小数第3位を四捨五入して0.89です。1未満であることから、計画より遅れていると判断できる。
設問2(2)
課題管理表を週次で整理し、未決事項の検討内容や仕様確定状況を監視するために作成している資料です。仕様確定が進んでいない状況を会議で報告する資料名として、本文の流れと公式解答例から「未決事項一覧表」となる。
設問2(3)
D社担当者は紙を用いた現行業務は理解しているが、システム化後の処理方法のイメージを十分にもてていない。そのため、詳細作業手順、作業条件、例外処理などの理解が不十分で、外部設計案への意見が仕様確定を遅らせている。40字以内では、システム化した処理方法のイメージ不足を中心に書く。
設問2(4)
D社担当者がシステム化後の処理を具体的に判断できるよう、類似の追加開発実績を生かしたシステム化処理のデモンストレーション画面や、詳細作業手順が分かるプロトタイプシステムを補足資料とする。公式解答例もこの二つの内容を示している。
設問2(5)
機能4は現時点でクリティカルパス上ではないが、仕様確定の遅れが続くとクリティカルパス上の作業になる可能性がある。したがって、週次報告で機能4の外部設計作業がクリティカルパスとなった状況が、設計要員の追加投入を検討する条件です。
設問3(1)
外部設計時に仕様確定で手間取った箇所は、誤解や不明確さが残りやすい品質リスクの箇所です。課題管理表を総合テストのテストケース作成に活用すれば、仕様確定に手間取った箇所が設計どおり正しく実現されていることを確認できる。
設問3(2)
試行運用の結果を反映し、本稼働後に利用者が業務やシステムの不明点を自分で解消できるようにする資料なので、操作手順や注意点をまとめた「操作マニュアル」となる。公式解答例も操作マニュアルを示している。
学習のポイント
EVMの数値だけでなく、作業の原因・依存関係・品質への影響を結び付けて考える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針