PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問21

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報システムの設計のうち,フェールソフトの考え方を適用した例はどれか。

選択肢

  1. ア
    UPSを設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
  2. イ
    制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
  3. ウ
    ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
  4. エ
    利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
解き方のヒントを見る

設計例の目的から考え方を見極める

高信頼化設計の考え方は名称だけで覚えると混同しやすい分野です。個々の設計例について、その仕組みが何を目的として導入されているのかを自分の言葉で言い表し、考え方の意味と照らし合わせる姿勢で検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは用語の暗記ではなく、具体例と考え方の対応関係です。設計例を検討するとき、その仕組みの狙いを一文で説明できるかを確かめ、その狙いが各考え方の本来の意図と一致するかという一点に絞って判断してください。

視点

高信頼化の考え方は、いずれも「システムを信頼できる状態に保つ」という大きな目的を共有しています。そのため、表面的な印象だけでは区別しにくくなります。学習の際は、名称を覚えるより先に、各考え方が設計者に何を意図させるものかを自分で説明できるようにしておくと、初めて見る設計例にも対応しやすくなります。

確認ポイント

  • 各設計例について、その仕組みが何のために設けられているかを一文で言えるか
  • 自分が理解している各考え方の意図を、名称に頼らず説明できるか
  • 設計例の目的と考え方の意図が、言葉の似ている部分ではなく中身で一致しているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

フェールソフトとは、システムに障害が発生したとき、機能や性能を一部低下させても、可能な範囲で運転を継続できるようにする設計上の考え方です。

理由

ハードウェア障害時に構成を縮小し、パフォーマンスを低下させながら運転を継続するのは、障害の影響を限定してサービスを維持するフェールソフトの例です。

比較

安全に停止する設計はフェールセーフ、誤操作や誤入力を防ぐ設計はフールプルーフに該当します。UPSによる計画停止とデータ保全も、フェールソフトそのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。UPSによって停電時に手順どおりシステムを停止し、データを保全する設計は、障害時の安全な停止やデータ保護に関するものです。障害発生後に性能や構成を抑えながら運転を継続するフェールソフトの説明とは異なります。

選択肢イ

これは不正解だよ。制御プログラムの障害時にシステムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにするのは、危険な状態を回避するフェールセーフの考え方です。運転を縮小して継続するフェールソフトの説明ではありません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。ハードウェア障害が発生しても、構成を縮小してパフォーマンスを低下させることで運転を続けられるようにするのは、障害の影響を抑えながらサービスを継続するフェールソフトの典型的な例です。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぎ、システムの誤動作を防止する設計は、人的な誤りを起こしにくくするフールプルーフの考え方です。障害発生後も運転を継続するフェールソフトとは対象が異なります。

学習のポイント

フェールソフトと、障害時に安全停止するフェールセーフを区別して覚えましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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