PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問18
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア各種のソフトウェア設計・開発技法を使って開発作業を自動化し,ソフトウェア開発の生産性の向上を図る。
- イ共通の物差しとして用いることによって,国内におけるシステム及びソフトウェア開発とその取引の明確化を可能にする。
- ウ組織がプロセスを改善することに役立つ,ベストプラクティスの適用に対する手引を提供する。
- エ特定の購入者と製作者の間で授受されるソフトウェア製品の品質保証を行い,顧客満足度の向上を図る。
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成熟度モデルの目的を見極める観点
成熟度モデルに関する問いでは、そのモデルが何を対象にし、何のために使われる枠組みなのかという目的の軸に絞って考えることが大切です。似た名前の規格や手法と混同しないよう、目的と手段を切り分けて検討しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、成熟度モデルという枠組みが導入される意図です。個々の用語の知識よりも、その枠組みを使うと組織が何を把握でき、どのような方向に進むことを想定しているかという目的の観点で捉え直すことが求められます。
視点
枠組みや規格の目的を問われたときは、名称や用語の印象で判断せず、目的を二つの問いに分けて考えると整理しやすくなります。一つは『その枠組みは何を見るためのものか』、もう一つは『見た結果をどう活かすことを想定しているか』です。この二つを自分の言葉で説明できるかを確かめ、どの記述が目的そのものを述べ、どの記述が手段や副次的な効果を述べているのかを切り分けることが、目的を問う問題に共通する検討の進め方です。
確認ポイント
- その枠組みが評価や把握の対象としているものは何かを、自分の言葉で説明できるか確認する
- 評価や把握の結果をどのように活かすことが想定されているかを考えたか確認する
- 目的そのものを述べた内容と、手段や副次的な効果を述べた内容を区別できているか確認する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
CMMIは、組織がソフトウェア開発などのプロセスを評価し、改善していくためのベストプラクティスや手引を示すモデルです。したがって、組織のプロセス改善を支援する目的を述べたウが最も適切です。
理由
CMMIは、Capability Maturity Model Integrationの略称で、組織のプロセスを体系的に評価・改善するために、実践例や改善の手引をまとめたモデルです。プロセス成熟度の向上を通じて、開発や管理の安定化を目指します。
比較
アは開発作業の自動化や生産性向上、イは共通の尺度による取引の明確化、エは特定の製品に対する品質保証を主に述べています。これらはCMMIの中心的な目的そのものではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。各種の設計・開発技法を使って作業を自動化し、生産性を高めることは、開発環境や自動化技術に関する説明です。CMMIは特定の技法による自動化を目的とせず、組織のプロセスを改善するためのモデルなので、この記述は目的と一致しません。
選択肢イ
これは不正解だよ。共通の物差しによって国内のシステム及びソフトウェア開発と取引を明確にするという説明は、取引や評価の共通基準に関するものです。CMMIの主眼は、国内取引の明確化ではなく、組織のプロセス改善を支援することにあります。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。CMMIは、組織がプロセスを改善する際に役立つベストプラクティスを整理し、その適用に向けた手引を提供するモデルです。組織の開発・管理プロセスを評価して改善につなげるというCMMIの目的を適切に表しています。
選択肢エ
これは不正解だよ。特定の購入者と製作者の間で授受される製品の品質保証や顧客満足度向上は、個別製品や取引に関する品質管理の説明です。CMMIは特定製品の保証を直接行う制度ではなく、組織のプロセス改善を支援するモデルです。
学習のポイント
CMMIは個別製品の品質保証ではなく、組織のプロセス改善を支援するモデルだと理解します。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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