PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア1.2
- イ1.5
- ウ1.8
- エ2.1
解き方のヒントを見る
見積もり前提条件の読み取り方
コスト比較の問題では、検討に入る前に、問題が工数やコストとして何を数えると定めているのかを整理することが重要です。前提の読み違いは以降の検討全体に影響するため、条件を一つずつ確認しましょう。
この問題で問われていること
この問題で問われているのは、与えられた前提条件を自分の言葉で整理し直せるかどうかです。登場する数量や条件など、比較の対象となる要素が問題の中でどう定義されているかに注目して読み進めてください。
視点
見積もりでは、どの作業を工数に算入するか、その単位は何か、比較する対象同士が同じ基準で並んでいるかをそろえることが基本です。前提がそろっていない比較は結論を誤らせます。問題中に示された定義は一般的な慣習より優先されるため、記載された条件をそのまま用いて考える姿勢が大切です。
確認ポイント
- 工数やコストに含めると明記されている作業や要素が何かを書き出したか
- 数量の単位や基準が、比較する対象同士でそろっているかを確認したか
- 一般的な知識ではなく、問題中で与えられた定義や条件に基づいて考えているか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
10人のチームでは、メンバ間の組合せごとに発生するコミュニケーション工数が大きく、単純に1人分の開発期間を10分の1にはできない。週当たりの実質開発時間を求めて比較すると、コスト比は約1.8倍になる。
計算
10人のチームでは、2人1組の組合せは10×9÷2=45組です。コミュニケーション工数は45組×4人時/週=180人時/週となる。チーム全体の週労働時間は10人×40時間/週=400人時/週なので、開発に使える時間は400−180=220人時/週です。440人時の開発には440÷220=2週かかり、コストは10人×40時間/週×2週=800人時相当となる。したがって、1人の場合の440人時と比べて800÷440≒1.8倍です。
比較
誤った値は、コミュニケーション工数を無視する、2人1組の組合せ数を正しく数えない、または週40時間の扱いをチーム全体と個人で取り違えることなどで生じる。問題では社員の週当たりコストが同じため、必要な延べ労働時間の比がそのままコスト比になる。
選択肢ア
これは不正解だよ。1.2倍では、10人分の週労働時間から生じるコミュニケーション工数の影響を、公式条件どおりに反映できていない。45組の連絡に週180人時を要し、実質開発時間が減るため、この値にはならない。
選択肢イ
これは不正解だよ。1.5倍は、チーム人数の増加による作業時間だけでなく、2人1組の全組合せで毎週4人時かかる条件を反映した結果とは一致しない。連絡工数を含めて計算すると、必要な延べ労働時間はこの値を上回る。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。10人では2人1組が45組あり、コミュニケーション工数は45組×4人時/週=180人時/週となる。実質開発時間は220人時/週、期間は2週、コストは800人時相当なので、440人時との比は800÷440≒1.8倍である。
選択肢エ
これは不正解だよ。2.1倍は、公式条件から求まるコミュニケーション工数と実質開発時間を用いた比より大きい。10人の週労働時間は400人時、連絡工数は180人時であり、開発可能時間を正しく差し引くとこの値にはならない。
学習のポイント
チーム人数とコミュニケーション工数から、実質開発時間とコスト比を計算する問題。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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