PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成27年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問14
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア(最終成果物に含まれる誤りの件数)÷(最終成果物の量)
- イ(修正時間の合計)÷(修正件数)
- ウ(変更が必要となるソースコードの行数)÷(移植するソースコードの行数)
- エ(利用者からの改良要求件数)÷(出荷後の経過月数)
解き方のヒントを見る
指標が何を測っているかを先に言語化する
品質特性と評価指標の対応を考えるときは、名称の印象で結び付けないようにします。その指標がどのような事象を数え、何と比べた値なのかを自分の言葉で言い直し、それがどの特性の定義が問う性質に当たるかを照らし合わせます。
この問題で問われていること
確認する観点は一つ、『指標の中身と品質特性の定義との一致』です。指標名に含まれる語句ではなく、測定対象・計測の単位・値が大きいまたは小さいと何を意味するかを整理し、特性の定義文と突き合わせてください。
視点
品質モデルでは、各特性は『製品のどのような性質を問うか』という定義によって区別されます。一方、定量的な評価指標は、観測した事象の件数・時間・割合などの形で表されます。両者を対応付けるときは、まず指標が実際に観測している事象を特定します。次に、その値の良し悪しが製品のどの性質の良し悪しを反映するのかを考えます。似た言葉が複数の特性の説明に現れることもあるため、語の一致だけで判断せず、定義の範囲に収まるかを確かめることが大切です。
確認ポイント
- その指標が何を観測し、何を基準にして表した値なのかを自分の言葉で言い直せるか
- 値が良い方向へ変化したとき、製品のどのような性質が向上したことになるのかを説明できるか
- その性質が、対応先として考えている品質特性の定義の範囲に本当に収まっているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
ソフトウェアの保守性は、障害修正や変更などの保守作業をどれだけ容易かつ効率的に実施できるかを表します。修正時間の合計を修正件数で割ると、1件当たりの平均修正時間となり、保守作業の効率を定量的に評価できる。
理由
修正時間の合計を修正件数で割る指標は、1件の修正に平均してどれだけ時間を要するかを示します。修正のしやすさや保守作業の効率を表すため、ソフトウェアの保守性の評価に用いられる。
比較
誤りの件数と成果物量の比率は誤りの密度、変更行数と移植行数の比率は移植性、改良要求件数と経過月数の比率は出荷後の要求発生率を表します。これらは保守性を直接測る指標ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。最終成果物に含まれる誤りの件数を成果物の量で割る指標は、一定量の成果物にどれだけ誤りが含まれるかを示す。これは誤りの密度を評価するもので、修正作業のしやすさを示す保守性の指標ではない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。修正時間の合計を修正件数で割ると、修正1件当たりの平均修正時間が求められる。修正に要する時間が短いほど保守作業を効率的に行えると考えられるため、ソフトウェアの保守性を評価する指標になる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。変更が必要となるソースコードの行数を移植するソースコードの行数で割る指標は、全体のうちどの程度が変更を必要とするかを表す。これは移植の容易性に関する指標であり、修正作業の保守性を直接示さない。
選択肢エ
これは不正解だよ。利用者からの改良要求件数を出荷後の経過月数で割る指標は、一定期間当たりに発生する改良要求の多さを示す。出荷後の要求発生率を表す指標であり、保守作業に要する時間や容易さを測るものではない。
学習のポイント
品質指標は、分子と分母の意味から評価対象となる品質特性を見分ける。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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