PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成26年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つにMM=3.0×(KDSI)^1.12がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を表したグラフはどれか。ここで,MMは開発工数(人月),KDSIは開発規模(注釈を除いたソースコードの行数,単位はk行)である。
開発規模と開発生産性の関係を表す四つの候補グラフ。
開発規模と開発生産性の関係を表す四つの候補グラフ。

選択肢

  1. ア
    図ア
  2. イ
    図イ
  3. ウ
    図ウ
  4. エ
    図エ
解き方のヒントを見る

規模・工数・生産性の関係を整理する

工数見積りでは、開発規模・工数・生産性という似た量が登場します。この問題では、どの量が何に対応して示されているのかを取り違えずに捉えることが大切です。量そのものと、量どうしの比で表す指標を区別して整理してから検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、開発規模の変化に応じて別の量がどう振る舞うかという関係の捉え方です。提示されている各要素が工数と生産性のどちらを指しているかを明確にし、その量の定義に立ち返って意味を確認することが検討の出発点になります。

視点

工数は作業に費やす量を表します。生産性は、投入した工数に対してどれだけの成果物が得られるかを表す指標です。同じ状況でも、どの量を見るかによって変化の表れ方は異なり得ます。規模を変えたときの変化を考える際は、まずどの量を見ているのかを固定し、その量の定義に照らして解釈すると混同を防げます。

確認ポイント

  • 提示されている各要素が、規模・工数・生産性のどの量を表しているかを確認する
  • 生産性がどの量とどの量の関係として定義されるかを、自分の言葉で説明できるか確かめる
  • 量そのものの増減と、比として表した指標の増減を混同していないか見直す
正解と解説を見る

正解

エ

解説

工数は規模の1乗より大きい指数で増加するため、規模が大きくなるほど規模を工数で割った開発生産性は低下する。したがって右下がりで、次第に緩やかになる図エが該当する。

理由

MM=3.0×(KDSI)^1.12なので、開発工数は開発規模の1乗より速く増加します。開発生産性はKDSI/MM=(1/3.0)×(KDSI)^−0.12となり、規模の増加に伴って低下します。

比較

生産性は初めに大きく低下し、その後は低下の度合いが緩やかになります。この変化を表すのは、右下がりで次第に水平に近づく図エです。

選択肢ア

これは不正解だよ。図アは開発規模が増えるほど開発生産性が上昇し、やがて飽和する形です。しかし式では、MMがKDSIの1乗より大きい指数で増えるため、KDSI/MMは規模の増加に伴って低下します。

選択肢イ

これは不正解だよ。図イは開発規模の増加に対して開発生産性が上昇し、後半で急増する形です。与えられた式から求められるKDSI/MMは負の指数をもつため、規模が大きくなるほど増加する関係にはなりません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。図ウは開発規模の増加に伴って開発生産性が低下しますが、後半ほど急激に低下する形です。式から得られる生産性は負の指数で変化するため、低下の度合いは次第に緩やかになります。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。開発生産性はKDSI/MM=(1/3.0)×(KDSI)^−0.12です。したがって規模が増えるほど生産性は低下し、負の指数によって初期に大きく下がった後、次第に緩やかになる図エの形と一致します。

学習のポイント

工数の式を生産性の式に変形し、指数の大小からグラフの形を判断する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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