PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成26年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問13
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア強化は,マイナスのリスクに対して使用される戦略である。
- イ共有は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- ウ受容は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- エ転嫁は,プラスのリスクに対して使用される戦略である。
解き方のヒントを見る
判断の前提となる条件を整理する
リスクへの対応を検討するときは、判断の前提となる条件を整理しましょう。与えられた情報と自分で補った想定を区別し、明示されている条件を根拠に考えることで、思い込みによる判断を避けられます。
この問題で問われていること
この分野では、知っている用語から結論を急がず、判断がどの条件に基づくのかを確かめることが大切です。明示された条件と、経験や印象から補っている条件を分け、考えの前提が与えられた情報に沿っているかを確認しましょう。
視点
条件を整理する際は、情報として確認できる内容と、考えるために仮に置いた内容を分けます。仮定を事実として扱っていないかを点検することが、判断の前提を確かめる助けになります。
確認ポイント
- 判断に使う条件は、与えられた情報で確認できるか
- 自分で補った想定を、明示された条件と混同していないか
- 考えの根拠を確かめる際、暗黙の仮定を置いていないか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
正解はウです。PMBOKでは、受容はプラスとマイナスの両方のリスクに適用する戦略として位置付けられている。強化と共有はプラスのリスク、転嫁はマイナスのリスクに用いる戦略です。
理由
PMBOKでは、受容は機会にも脅威にも用いるリスク対応戦略です。リスクの存在を認識した上で、事前に積極的な対応を行わず発生時に対処する受動的な受容や、対応に備えて時間・資金などの予備を確保する能動的な受容がある。この位置付けを根拠に、プラスとマイナスのどちらにも使用されると述べるウが適切と判断できる。
比較
PMBOKの対応戦略は、マイナスのリスクには回避・転嫁・軽減・受容、プラスのリスクには活用・共有・強化・受容と整理される。回避は脅威を取り除き、転嫁は影響と対応責任を第三者へ移し、軽減は発生確率や影響を減らす。活用は機会の実現を確実にし、共有は第三者と協力して機会を実現し、強化は機会の発生確率や好ましい影響を増やす。これはPMBOKの知識に基づく整理であり、問題文に対応表が示されているわけではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。PMBOKでは、強化はプラスのリスクに用いる戦略であり、好ましい事象の発生確率や好ましい影響を増やすことを目指す。選択肢は適用対象を「マイナスのリスク」としているため誤りである。マイナスのリスクの確率や影響を減らす戦略は軽減である。
選択肢イ
これは不正解だよ。PMBOKでは、共有はプラスのリスクに用いる戦略であり、機会を実現する能力をもつ第三者と協力して利益を得ることを目指す。マイナスのリスクにも共有を使うという説明は、この分類に合わない。両方に適用できる戦略は受容である。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。PMBOKでは、受容はプラスとマイナスの両方のリスクに用いる戦略として位置付けられている。リスクの存在を認識し、事前に積極的な対応を行わず発生時に対処する方法や、対応に備えて予備を確保する方法がある。したがって、両方に使用されるとする記述は適切である。
選択肢エ
これは不正解だよ。PMBOKでは、転嫁はマイナスのリスクに用いる戦略であり、リスクの影響と対応責任を第三者へ移す。保険の利用などが例で、リスクそのものを必ず消滅させるわけではない。選択肢は適用対象を「プラスのリスク」としているため誤りである。
学習のポイント
PMBOKにおける機会と脅威の対応戦略を整理し、受容が両方に適用できる理由を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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