PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成25年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア一定の期間を過ぎて利用頻度が下がったデータは,現在のディスクから消去するとともに,バックアップしておいた分も消去する。
- イシステムの本稼働開始日に全てのデータをバックアップし,それ以降は作業時間を短縮するために,更新頻度が高いデータだけをバックアップする。
- ウ重要データは,バックアップの媒体を取り違えないように,同一の媒体に上書きでバックアップする。
- エ複数のファイルに分散して格納されているデータは,それぞれのファイルへの一連の更新処理が終了した時点で,バックアップする。
解き方のヒントを見る
復旧という目的から逆算して考える
バックアップの運用上の留意点は、手順そのものより、障害時に何をどこまで戻したいかという目的とのつながりで評価すると整理しやすくなります。各内容がその目的にどう結び付くかを、一つの物差しで確かめましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、バックアップに関する個々の取り扱いが、想定する障害や事故から業務やデータを取り戻すという目的に対して筋が通っているかどうかです。目的と手段の対応を意識して検討すると、判断の軸がぶれにくくなります。
視点
バックアップは『取得』『保管』『必要時の復元』という一連の流れの中で意味を持つ手段です。検討する内容がどの段階の話なのかを見極めてください。そのうえで、その段階で想定しているリスクに対して、その取り扱いが最終的に元の状態へ戻すという目的を支えるものかを考えます。各内容について、自分の言葉で理由を説明できるか試してみてください。
確認ポイント
- その取り扱いが、どのような事態からの復旧を想定したものかを言葉にできたか
- 取得・保管・復元のどの段階に関わる内容かを切り分けて考えたか
- 目的に照らして、その取り扱いで復旧の見込みが高まるのか、別の懸念を生むのかを自分で説明できるか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
バックアップは、障害発生時に業務上利用できる整合性のあるデータを復元できるように行う。複数ファイルに分散したデータでは、関連する一連の更新処理が完了した時点で保存することが重要です。
理由
複数のファイルに分散したデータを更新する場合、処理の途中でバックアップすると、一部だけ更新済みの状態が保存されることがある。その状態から復元すると、ファイル間の対応関係が崩れ、正しいデータとして利用できない。したがって、一連の更新処理が完了し、整合性が確保された時点でバックアップする。
比較
利用頻度が下がったデータでも、必要な保存期間や復旧要件を確認せずにバックアップまで消去するのは危険です。また、更新頻度の高いデータだけを対象にしたり、重要データを同一媒体へ上書きしたりすると、障害や媒体故障への備えが不十分になる。
選択肢ア
これは不正解だよ。利用頻度が下がったデータであっても、将来参照や復旧に必要となる可能性がある。現在のディスクから削除する場合でも、保存期間や復旧要件を確認せずにバックアップまで消去すると、障害発生時に復元できなくなるため、適切なバックアップ運用とはいえない。
選択肢イ
これは不正解だよ。本稼働開始日に全データを保存するだけでは、その後に発生した更新内容を十分に保護できない。更新頻度の高いデータだけをバックアップすると、更新頻度が低くても変更されたデータや関連情報が復旧対象から漏れる可能性があり、作業時間短縮を理由にした対象限定は不適切である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。重要データを同一媒体へ上書き保存すると、バックアップ元の障害や媒体自体の故障、誤操作の影響を同時に受けるおそれがある。世代管理や別媒体への保管を考慮できず、バックアップとしての可用性と耐障害性を確保できないため、不適切な方法である。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。複数のファイルに分散するデータは、関連する更新処理の途中で保存すると、ファイルごとの更新状態がそろわず不整合になる可能性がある。一連の更新処理が終了した時点でバックアップすれば、復元時にも各ファイルの内容を整合した状態で利用できる。
学習のポイント
バックアップの目的と、データ整合性を保つ保存タイミングを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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