PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成25年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問19
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アUPSを設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
- イ制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
- ウハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
- エ利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
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設計事例の狙いから考え方を捉える
信頼性設計の考え方は、それぞれが想定している事態と、その事態に対して何を実現しようとしているかという目的で区別されます。事例の表面的な仕組みや使われている機器ではなく、設計者がその工夫で何を狙ったのかを読み取ることに集中しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは用語の暗記ではなく、各事例がどのような事態を前提にして、その結果をどう扱おうとしているかという設計意図を捉え、考え方の定義に照らして対応づけられるかどうかです。
視点
信頼性設計の各考え方は、それぞれの定義の中に何を問題とみなし、何を守ろうとするかという目的が含まれています。事例を対応づけるときは、見た目が似た仕組みや同じ部品が登場していても、目的が異なれば別の考え方に分類されることがあります。まず自分が学んだ各考え方の定義を自分の言葉で言い直し、事例から読み取った設計の狙いと、その定義の目的が一致しているかを一つずつ確かめる姿勢が大切です。
確認ポイント
- その事例は、どのような事態が起きることを前提にした工夫なのかを自分の言葉で説明できるか
- その工夫によって、設計者が最終的に何を確保しようとしているのかを特定できたか
- 読み取った設計の狙いが、対応づけようとしている考え方の定義に含まれる目的と本当に一致しているかを確認したか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
フェールソフトは、ハードウェアなどの一部に障害が発生した場合でも、機能や性能を縮小しながらシステム全体の運転を継続させる設計です。
理由
フェールソフトでは、障害の発生後にシステムを完全停止させるのではなく、利用できる構成や機能を残して処理を続ける。したがって、性能低下を伴っても運転を継続できる設計が該当する。
比較
停電時の安全停止や制御プログラム異常時の停止は、障害による危険を抑えて安全に停止する考え方です。また、誤操作や誤入力の防止は障害や誤動作を未然に防ぐ対策であり、障害後の継続運転とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。UPSは停電時に電力を一時的に供給し、手順どおりにシステムを停止してデータを保全できるようにする対策である。停電という障害を避ける設計ではなく、障害時に安全停止するための対策なので、フェールソフトの例には当たらない。
選択肢イ
これは不正解だよ。制御プログラムの障害時にシステムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにするのは、障害発生時の危険を抑えて停止する設計である。性能を落としても運転を続けるフェールソフトとは、障害後のシステムの扱いが異なる。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ハードウェアに障害が発生しても、構成を縮小してパフォーマンスを低下させながら運転を続けられるようにしている。障害によって一部の能力を失っても、システム全体のサービスを継続する設計であり、フェールソフトの典型的な例である。
選択肢エ
これは不正解だよ。利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぎ、システムの誤動作を防止するのは、入力チェックや操作制限などによる予防的な対策である。障害が発生した後に性能を落として運転を継続するフェールソフトとは目的と段階が異なる。
学習のポイント
フェールソフトと安全停止・障害予防の違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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