PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成25年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問9
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア遅れているクリティカルパス上のアクティビティに人員を増強した。
- イコストを削減するために,これまで承認されていた残業を禁止した。
- ウ仕様の確定が大幅に遅れたので,プロジェクトの完了予定日を延期した。
- エ設計が終わったモジュールから順に並行してプログラム開発を実施するように,スケジュールを変更した。
解き方のヒントを見る
手法の目的と場面を結び付ける
プロジェクトマネジメントの手法を見分けるときは、名称や用語の印象で判断せず、その手法が何を解決するために使われるのかという目的に着目し、記述された場面で行われている作業の狙いと照らし合わせて考えることが大切です。
この問題で問われていること
具体的な適用例に書かれた行動が、計画・進捗・品質・リスクなどのうち何を管理・改善しようとしているのかを読み取り、その目的と手法本来の狙いが一致しているかという一点に絞って確認すると判断しやすくなります。
視点
マネジメント手法は、それぞれ特定の課題に対処するために考案されています。適用例を見分けるには、その場面で何が問題になっていて、どのような情報や判断を得ようとしているのかを整理することが出発点になります。似た言葉が使われていても目的が違えば別の手法であり、逆に言葉が異なっても狙いが同じなら同じ手法の応用と考えられます。まず目的を自分の言葉で言い表せるようにしておくと、表面的な語句に惑わされにくくなります。
確認ポイント
- その場面で解決しようとしている課題や、得ようとしている判断材料は何かを自分の言葉で言い表せるか
- 思い浮かべた手法が本来どのような目的で使われるものかを、名称に頼らず説明できるか
- 場面の目的と手法の目的が一致しているか、用語の類似だけで結び付けていないかを見直したか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
クラッシングとは、プロジェクトの工期を短縮するため、追加の人員や費用などを投入して作業期間を縮める方法です。クリティカルパス上の作業を短縮すると、プロジェクト全体の完了時期を早められる可能性があります。
理由
クラッシングでは、対象作業に人員や設備などの追加資源を投入し、作業期間を短縮します。特に遅延しているクリティカルパス上のアクティビティを短縮することは、プロジェクト全体の工期短縮につながります。
比較
残業禁止は作業時間を減らすため工期短縮とは逆方向です。完了予定日の延期は工期を短縮せず、作業の並行化は作業順序を重ねて短縮する別の考え方です。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。遅れているクリティカルパス上のアクティビティに人員を増強すると、追加資源によってその作業期間を短縮できる可能性があります。クリティカルパス上の作業短縮は、プロジェクト全体の完了時期を早めるため、クラッシングの具体例に該当します。
選択肢イ
これは不正解だよ。これまで承認されていた残業を禁止することは、作業に使える時間や資源を減らす施策です。コスト削減にはつながる場合がありますが、追加資源を投入して工期を短縮するクラッシングの定義とは一致せず、遅延を改善する方向とも限りません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。仕様確定の遅れを理由にプロジェクトの完了予定日を延期することは、遅延を計画へ反映する対応です。作業期間を短縮するために人員や費用を追加投入するものではなく、プロジェクトの工期を延ばしているため、クラッシングには当たりません。
選択肢エ
これは不正解だよ。設計が終わったモジュールから並行してプログラム開発を行うようにするのは、作業の順序や重なり方を変更して全体期間を短縮する考え方です。追加資源を投入して一つの作業期間を縮めるクラッシングとは異なる手法です。
学習のポイント
クラッシングと、残業削減・納期延期・ファストトラッキングの違いを整理しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針