PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成24年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問6
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア1.2
- イ1.5
- ウ1.8
- エ2.1
解き方のヒントを見る
前提条件を正確に読み取る見積り
チーム開発の工数比較では、問題に示された前提条件をどこまで正確に読み取れるかが鍵になります。人数、期間、作業量やコミュニケーションにかかる負担が、どの単位で、何に対して定義されているかを整理してから比較に進みましょう。
この問題で問われていること
確認すべき観点は一つ、問題文が与える数値や条件の意味と単位です。自分の知っている一般論で補わず、記述されている定義だけを根拠に、比較する各ケースへ同じ条件を当てはめられているかを確かめることを意識してください。
視点
開発規模の見積りでは、成果物を作る作業そのものの工数と、メンバー間の調整や情報共有に伴う付随的な工数を分けて考えることがあります。付随的な工数が何に依存し、どの単位で表されるかは設定によって異なるため、一般論に頼らず、与えられた定義をそのまま読み取る姿勢が大切です。前提の読み違いがあると、その後の比較はすべて崩れてしまいます。
確認ポイント
- 人数・期間・工数などの数値が、それぞれどの単位(人月・人日など)で示されているかを確認する
- コミュニケーションにかかる負担が何に対して定義されているかを、記述どおりに自分の言葉で書き出してみる
- 比較する各ケースに対して、同じ前提と同じ単位を一貫して当てはめているかを見直す
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
1人で開発する場合は440人時がそのまま必要です。10人では、総当たりの組合せごとに毎週発生するコミュニケーション工数を考慮します。組合せは10C2=45組なので、追加工数は週180人時です。10人が週40時間働くため、開発に使える実質工数は週400−180=220人時となり、440人時の開発には2週間かかります。したがってコストは10人×40時間×2週=800人時相当で、1人の場合の440人時に対して800÷440≒1.8倍です。
計算の理由
10人のメンバが総当たりで連絡する組合せは10C2=45組です。1組当たり週4人時なので、追加工数は45組×4人時/週=180人時/週です。10人の週当たり総労働時間は10人×40時間/週=400人時/週であり、開発に充てられるのは400−180=220人時/週です。440人時の開発には440人時÷220人時/週=2週かかります。
コストの比較
10人チームのコストは、10人×40時間/週×2週=800人時相当です。1人で開発する場合は440人時なので、800人時÷440人時≒1.818となり、選択肢では約1.8倍です。週当たりコストは社員間で同じため、人時の比率をそのままコスト比として扱えます。
選択肢ア
これは不正解だよ。1.2倍では、10人チームで発生する45組分のコミュニケーション工数、すなわち週180人時を十分に反映できていません。公式条件では開発可能な工数は週220人時となり、チーム全体のコストは800人時相当です。したがって、440人時に対する比率は1.2ではありません。
選択肢イ
これは不正解だよ。1.5倍は、10人の総当たりで生じるコミュニケーション工数を実際より小さく見積もるなど、週180人時の追加負担を十分に反映しない場合に近い値です。条件どおりに計算すると、チームの総コストは800人時相当になります。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。10人の組合せは45組で、コミュニケーション工数は45組×4人時/週=180人時/週です。チームの総労働時間は400人時/週なので開発分は220人時/週、440人時には2週必要です。コストは800人時相当となり、1人の場合の440人時に対して800÷440≒1.8倍です。
選択肢エ
これは不正解だよ。2.1倍は、総当たりのコミュニケーション工数を週180人時より大きく見積もる、または必要期間を実際より長く扱う場合に生じる値です。公式条件では10人チームの開発可能工数は週220人時で、必要期間は2週に収まるため、コスト比は2.1倍にはなりません。
学習のポイント
チーム人数によるコミュニケーション工数の増加を、組合せ数と人時で見積もる問題です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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