PMプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ
平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午後Ⅰ 問1
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題


解き方のヒントを見る
目的と時点をそろえて整理する
各記述を、何を防ぎたいのか、いつ確認・対応するのかという一つの軸で読み比べ、用語の印象ではなく役割と適用場面の整合性を確かめてください。対策の対象と期待する結果が同じ方向を向いているかも見ます。
この問題で問われていること
個々の記述を単独で覚えているかではなく、対象となる事象、確認する時点、期待される目的の三者が同じ整理軸に収まるかを確認することに集中してください。
視点
記述を読んだら、対象・時点・目的の関係を一つの流れとして整理し、似た印象の用語でも役割の置かれ方が同じかを落ち着いて確認しましょう。
確認ポイント
- 対象となる事象が何かを確認する
- 確認や対応の時点を整理する
- 期待される目的とのつながりを確かめる
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解説
E社システムを基盤とする短期の協業開発を題材に、開発計画、利用部門との連携、品質評価、障害対応を多面的に問う問題です。
問題の全体像
C社は、E社の法人向け販売管理システムを改造し、10月の販売開始を目指して新システムを構築する。短期開発であり、E社システムの改修やF社への開発委託も並行するため、D課長は、安定した版を基にした開発、用語集、利用部門の協力、プロトタイプ、定量的な品質評価、障害対応時期の集約を計画した。出題の狙いは、協業先のシステムを改造する場合に必要な開発計画、体制整備、要件定義、品質管理、納期管理を、本文の状況に即して説明できるかを確認することです。
設問1(1)
着目するのは、4月向け大規模改修後のE社システムが本番稼働前で、十分な稼働実績を持たないという記述です。この状態では、稼働開始後に初期障害が発生し、それへの対応や修正作業が追加で必要になる。公式解答例は、その内容を「初期障害への対応」としている。
設問1(2)
E社特有の用語を新システム担当が収集・解説する点に着目する。用語集により、C社側の担当者がE社システムを早く、また深く理解でき、F社との外部設計以降の作業を円滑に開始できる。20字以内では、理解の促進または開発作業の円滑な立上げを一つの因果として書く。公式解答例もこの方向を示している。
設問2(1)
本文では、E社システムに業務を合わせて開発規模を絞り込むことが重視されている。利用部門が協力しないと独自要望や修正要望が増え、改修量が想定を超えて開発規模や予算が膨らむリスクがある。公式解答例では、改修量・修正要望の増大や予算超過が挙げられているため、20字以内では規模が想定以上に膨らむ点を押さえる。
設問2(2)
E社システムを使ってプロトタイプを作ることで、利用部門は画面や業務の流れを実際に確認できる。したがって、E社システムの使い勝手や特徴、新システムの内容を正確に把握し、要件を具体化できる。公式解答例では、使い勝手を実感できることや特徴を正確に把握できることが示されている。
設問3(1)
基準値算出に加えるのは、新規開発・修正部分の影響を受ける範囲です。したがって、該当するプログラムとは、新規に開発又は修正した部分と関連性が深く、その影響を受けるプログラムです。公式解答例の「影響を受けるプログラム」「関連性が深いプログラム」に対応させて書く。
設問3(2)
障害密度が高く、原因が担当チームの体制にあると想定する場合は、その機能だけでなく同じチームの他の成果物にも同様の問題がないかを確認する。公式解答例では、当該チームが担当したほかの機能、または作成したすべての成果物に品質上の問題がないことの確認が示されている。
設問3(3)
障害密度が基準値の下限未満でも、品質が高いとは限らない。テストケースが不足していて障害を検出しきれていない、つまり十分なテストが行われていない場合がもう一つの場合です。公式解答例も、テストケース不足や障害の未検出を挙げている。
設問3(4)
テスト密度が基準範囲外なら、テストケースの数だけでなく内容の妥当性を確認する必要がある。20字以内では、「テストケースの妥当性を確認する」または「テストケースを再レビューする」と、ケースそのものへの対応を書く。
設問4(1)
障害発生の都度対応すると、開発中の作業に何度も割り込み、対応や確認が重複する。結合テスト後半にまとめれば、品質が比較的安定した段階で処理でき、作業の重複や既存作業への影響を抑えられる。公式解答例では、まとめて行うことによる重複削減、品質安定、開発作業への影響低減が示されている。
設問4(2)
重大障害では、影響や必要工数を基に、10月の稼働開始時点で対応が必須かを確認する。さらに、納期を守るため、一部の対応を稼働開始後に回せないかも検討する。公式解答例では、稼働開始時に必須かどうか、および一部対応を稼働開始後にできるかどうかの確認が示されている。
学習のポイント
本文の因果関係を読み取り、字数内で原因と対応を簡潔に結び付ける力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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