PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問21
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アITサービスへの影響を把握するために,すべての変更要求は変更諮問委員会(CAB)で承認又は却下する。
- イ公平性を保つために,緊急な変更要求以外は到着した順に処理する。
- ウパスワードの更新や再設定は,変更要求として管理する。
- エ変更諮問委員会(CAB)だけではなく,緊急時の決定を下す権限を有する小規模な組織を特定しておくことも必要である。
解き方のヒントを見る
変更管理を目的と範囲の視点で整理
ITILの各プロセスは、何を目的とし、どこまでを担うかという観点で整理すると理解しやすくなります。本問でも、提示された内容がそのプロセスの目的や責任範囲と整合しているかを一つの軸として確かめてみましょう。
この問題で問われていること
問われているのは変更管理の基本的な考え方です。個々の手順名を暗記するより、そのプロセスがなぜ存在し、何を守るために設けられているのかという目的の側から、提示された内容を照らし合わせる姿勢が役立ちます。
視点
ITILでは、各プロセスを、サービスの価値や安定性にどう寄与するかという目的から捉えます。変更管理についても、まず目的を自分の言葉で一文にまとめます。そのうえで、提示された内容がその目的と矛盾していないか、変更管理の責任範囲に収まる話かを確かめると、判断の軸がぶれにくくなります。
確認ポイント
- 変更管理の目的を、自分の言葉で一文にまとめられるか
- 提示された内容が、まとめた目的と矛盾していないか
- その内容が変更管理の責任範囲に属する話か、別の領域の話か
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ITIL v3の変更管理では、変更によるサービスへの影響を評価し、適切な承認者が判断できる体制を整える。通常の変更諮問委員会だけでなく、緊急時に迅速な決定を行う権限を持つ組織も必要です。
理由
変更管理では、変更の影響や緊急度に応じて承認経路を設計する。通常の変更は変更諮問委員会(CAB)などで検討するが、緊急時には同じ手順だけでは迅速な対応ができないため、限定された権限者が判断できる仕組みをあらかじめ定めておく必要がある。
比較
すべての変更をCABで承認することや、到着順だけで処理することは、変更の種類や緊急度を考慮していない。パスワード更新や再設定も、内容によっては通常のサービス要求として扱われ、常に変更要求になるわけではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。すべての変更要求をCABで承認又は却下するという一律の運用は、変更の種類や影響度、緊急度に応じた柔軟な承認経路を考慮していない。標準的な変更や緊急変更では、別の手順や権限者による判断が必要になる場合がある。
選択肢イ
これは不正解だよ。変更要求を到着した順に処理するだけでは、公平性を保てるとは限らない。変更管理では、サービスへの影響、緊急度、リスクなどを評価し、優先順位を決める必要があるため、緊急な変更要求以外を一律に受付順とする考え方は適切ではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。パスワードの更新や再設定は、内容や手順によっては通常のサービス要求として扱われるものであり、常に変更要求として管理するものではない。変更管理の対象を一律に広げるのではなく、サービスへの変更を伴うかどうかを区別して扱う必要がある。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。通常の変更はCABなどで検討する一方、緊急時には迅速な判断が必要になる。そのため、CABだけに判断を集中させず、緊急時に決定を下す権限を持つ小規模な組織をあらかじめ特定しておくことが、変更管理の適切な体制設計となる。
学習のポイント
CABの役割と、緊急変更に対応する承認体制の違いを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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