PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報システムの設計において,フェールソフトが講じられているのはどれか。

選択肢

  1. ア
    UPS装置を設置することで,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
  2. イ
    制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
  3. ウ
    ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
  4. エ
    利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことで,システムの誤動作を防止できるようにする。
解き方のヒントを見る

設計事例の目的から考え方を捉える

信頼性設計の考え方は、名称を覚えるだけでは事例と結びつきにくい分野です。事例ごとに、その工夫が何を目的とし、どんな状況を想定して取り入れられているかを自分の言葉で言い表してから、考え方と照らし合わせる姿勢が役立ちます。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つ、各事例の工夫が「何を目的としているか」です。仕組みの見た目や用語の印象ではなく、その工夫によって何を実現しようとしているのかを言語化し、それを考え方の定義と一つずつ照合することが検討の中心になります。

視点

信頼性設計には複数の考え方があり、それぞれ設計上のねらいが異なります。似た仕組みでも、ねらいが違えば別の考え方に分類されることがあります。定義を学ぶ際は、手段よりも目的の部分に注目して整理しておくと、事例との対応づけがしやすくなります。

確認ポイント

  • 各事例の工夫が何を目的としているかを一文で言い表せるか
  • 言い表した目的を、学んだ考え方の定義と照らし合わせたか
  • 用語の響きや仕組みの見た目だけで判断していないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

フェールソフトとは、システムの一部に障害が発生した場合でも、機能や性能を縮小しながら運転を継続できるようにする設計です。ハードウェア障害時に構成を縮小して運転を続けるウが該当します。

理由

フェールソフトでは、障害発生時にシステムを全面停止させず、利用できる機能や構成を残してサービスを継続します。そのため、性能低下を許容して運転を続ける設計が典型例です。

比較

安全に停止する対策、停電時にデータを保全する対策、利用者の誤操作を防ぐ対策は、それぞれ別の目的を持ちます。障害後も縮小運転を継続するかどうかが判断のポイントです。

選択肢ア

これは不正解だよ。UPS装置によって停電時に手順どおりシステムを停止し、データを保全する対策は、電源喪失時の正常終了を目的としています。障害後も機能を縮小して運転を継続するフェールソフトの説明ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。制御プログラムの障害時にシステムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにするのは、人や設備への危険を抑えるための設計です。障害後の運転継続を目的とするフェールソフトとは異なります。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。ハードウェアに障害が発生しても、構成を縮小してパフォーマンス低下を受け入れながら運転を続ける設計は、障害の影響を限定してサービスを継続するフェールソフトに該当します。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぎ、システムの誤動作を防止する対策は、障害が起きた後の継続運転ではなく、誤りの発生を事前に防ぐことを目的としています。

学習のポイント

フェールソフトは機能を限定してでもサービスを継続する設計思想です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針