PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア“バス”,“トラック”などのクラスが“自動車”クラスの定義を引き継ぐことを,インスタンスという。
- イ“バス”,“トラック”などのクラスの共通部分を抽出し“自動車”クラスとして定義することを,汎化という。
- ウ“バス”,“トラック”などのクラスは,“自動車”クラスに対するオブジェクトという。
- エ“バス”,“トラック”などのそれぞれのクラスの違いを“自動車”クラスとして定義することを,特化という。
解き方のヒントを見る
関係線の記号と向きを丁寧に読む
クラス間の関係は、線そのものだけでなく端の形状や向き、付記された情報によって意味が変わります。まず図のどの部分が関係の種類を決めているのかを見極め、各クラスの役割を当てはめて自分の言葉で言い直してから判断すると、読み違いを防げます。
この問題で問われていること
この問題で意識したいのは、関係を示す表記がどちらのクラス側に付いているかという向きの読み取りです。「AはBに対して〜」のように主語と目的語を入れ替えずに文章化し、向きを逆に解釈していないかを確かめることが判断の軸になります。
視点
クラス図の関係表記は、線の種類・端点の形・どちら側に付くかの組合せで意味を表します。同じ形の表記でも付く側が違えば、二つのクラスの立場が入れ替わります。そのため記号の形を覚えるだけでは不十分です。どのクラスを起点に読むかを先に決めてから解釈する習慣が大切です。
確認ポイント
- 関係を示す表記が、どちらのクラスの端に付いているかを確認したか
- 起点とするクラスを決め、主語と目的語を入れ替えずに関係を文章にしたか
- 自分の解釈を逆向きに読み替えたとき、同じ意味になるかどうかを確かめたか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
この図は、バスやトラックなど複数のクラスに共通する性質を上位の自動車クラスへまとめ、下位クラスがそこから性質を受け継ぐ関係を表している。このような一般化の操作を汎化という。
理由
バス、トラック、セダン、バンは、自動車に共通する属性や操作を持つ下位クラスとして示されている。複数のクラスから共通部分を抽出して上位クラスを定義する関係が汎化です。
比較
インスタンスはクラスから生成された個々のオブジェクトを指します。特化は上位クラスの性質をもとに、より具体的な下位クラスを定義する考え方であり、図の共通部分をまとめる説明とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。インスタンスは、クラスをもとに生成された個々のオブジェクトを指す用語である。バスやトラックのようなクラスが、自動車クラスの定義を受け継ぐクラス間の関係は、インスタンスではなく継承や汎化に関係する。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。バス、トラック、セダン、バンなどのクラスに共通する性質を抽出し、それを上位の自動車クラスとして定義する関係は汎化である。図でも自動車が上位クラスとして示され、各クラスが共通部分を受け継ぐ構造になっている。
選択肢ウ
これは不正解だよ。オブジェクトはクラスから生成される個々の実体であり、バスやトラックというクラスそのものを指すものではない。図はクラス同士の上位・下位関係を表しているため、自動車に対するオブジェクトという説明は適切ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。特化は、上位クラスの性質をもとにして、より具体的な下位クラスを定義する考え方である。図の説明は、個別クラスの違いを自動車クラスへまとめることではなく、共通部分を上位クラスとして抽出する汎化に該当する。
学習のポイント
UMLクラス図では、汎化・特化・継承・インスタンスの意味を正確に区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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