PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問15

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

要件定義フェーズにおいてBPMN(Business Process Modeling Notation)を導入する効果として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    業務の実施状況や実績を定量的に把握できる。
  2. イ
    業務の流れを統一的な表記方法で表現できる。
  3. ウ
    定義された業務要件からデータモデルを自動生成できる。
  4. エ
    要件をE-R図によって明確に表現できる。
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表記法導入の効果を見極める観点

要件定義の場面で何かを導入したときの効果を考える際は、その手段自体が直接もたらす変化なのか、別の活動や条件が伴って初めて得られるものなのかを区別する視点が役立ちます。因果の筋道を一つずつ確かめましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、表記法という手段の役割と、そこから期待される効果との結び付きです。挙げられている効果が、表記の手段を用いることで説明できる範囲に収まっているかを、自分の言葉で因果を補って確かめることが焦点です。

視点

表記法は、対象を書き表すための規則の集まりです。規則そのものが担う働きと、それを使う人や組織の取り組み・運用によって生じる成果とは、層が異なります。効果を検討するときは「何が」「どの段階で」「何に対して」作用するのかを分けて考えると、手段と成果の間にある因果の飛躍に気付きやすくなります。

確認ポイント

  • 挙げられている効果は、表記の手段そのものから直接生じるものか
  • その効果が成り立つために、表記以外の活動や前提が別途必要ではないか
  • 手段から効果までの因果を、途中を飛ばさずに自分で説明できるか
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正解

イ

解説

BPMNは、業務プロセスの流れを標準化された記号や表記方法で表現するための記法です。関係者間で業務の手順や分岐を共有し、要件を確認しやすくする効果がある。

理由

BPMNはBusiness Process Modeling Notationの略で、業務プロセスを統一的な表記方法でモデル化する。要件定義では、業務の流れを関係者が共通に理解し、確認や合意形成を進めるために利用される。

比較

業務の実績を定量的に把握することは測定や分析の仕組みに関係する。データモデルやE-R図はデータの構造や関係を表すものであり、業務プロセスの流れを表記するBPMNとは目的が異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。業務の実施状況や実績を定量的に把握することは、実績データを収集して測定・分析する仕組みの効果である。BPMNは業務プロセスの流れを記号で表現する記法であり、定量的な実績把握そのものを行うものではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。BPMNは業務プロセスを標準化された記号や規則で表現するための表記法である。要件定義では、業務の流れや分岐などを関係者が共通の形式で確認でき、業務要件の理解や合意形成に役立つ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。BPMNは業務プロセスを表現する記法であり、定義された業務要件からデータモデルを自動生成する機能を示すものではない。データモデルは、管理するデータの種類や関係を整理して設計するものである。

選択肢エ

これは不正解だよ。E-R図は、エンティティとその属性・関係など、データ構造を表現するための図である。BPMNが扱うのは業務プロセスの流れであり、要件をE-R図によって表現すること自体がBPMN導入の効果ではない。

学習のポイント

BPMNの目的と、定量的な実績把握やデータモデル作成との違いを理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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