PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成21年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問18
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アエラーの原因究明のために業務プログラム中に記述した,エラーログ採取やトレースのためのコードは,運用時のデータ処理効率の低下の原因にならない場合でも運用開始時にはすべて取り除くべきである。
- イ業務プログラムに精通することは運用管理を容易にするが,すべての担当者がそうなることは困難なので,運用マニュアルなどを整備しておく必要がある。
- ウ業務プログラムの運用中にエラーが発生したとき,すぐに修正できるものであれば,運用管理者が自ら修正して,業務に支障がないようにすることが望ましい。
- エデータ処理の手順の変更に伴い業務プログラムを修正したときは,元のプログラムを開発したときのテストデータだけを使った確認テストを行い,運用を再開することが望ましい。
解き方のヒントを見る
運用・保守の目的に着目して考える
業務プログラムの運用・保守に関する問いでは、個々の用語を暗記で当てはめるよりも、その作業や判断が何を守り何を実現するために行われるのかという目的の観点から、問われている内容を自分の言葉で捉え直すことが検討の出発点になります。
この問題で問われていること
この問いで扱われる事柄について、それが誰のどのような必要に応えるためのものか、また実施することで業務やシステムにどのような状態をもたらそうとしているのかを一つの軸として意識し、問われている内容との対応を照らし合わせてください。
視点
運用・保守の分野では、似た言葉が並ぶと表面的な語感で判断してしまいがちです。そこで、活動の名称や手順の細部から考え始めるのではなく、「その活動は何のために必要とされるのか」という目的を先に言語化してみると、考えが整理しやすくなります。目的を自分の言葉で説明できれば、問われている内容がその目的と整合しているかを落ち着いて確かめられます。
確認ポイント
- 問われている事柄の目的を、用語を使わずに自分の言葉で一文で説明できるか
- その目的が、業務の利用者や運用者のどのような必要に応えるものかを意識できているか
- 判断の根拠が語感や印象ではなく、目的との整合性に基づいているかを見直したか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
業務プログラムの運用・保守では、特定の担当者だけに知識や判断を依存させず、運用マニュアルなどによって手順を標準化することが重要です。障害対応や変更作業も、統制された手続きと十分な確認の下で行います。
理由
すべての運用担当者が業務プログラムに精通することは現実には難しいため、運用マニュアルを整備して作業方法や障害時の対応を共有することが適切です。これにより、担当者の経験差による運用品質のばらつきを抑えられます。
比較
デバッグ用コードを一律に削除したり、運用管理者が独断で修正したりするのは適切ではありません。また、プログラム変更後は過去のテストデータだけでなく、変更内容や実際の運用条件を踏まえて確認する必要があります。
選択肢ア
これは不正解だよ。エラーログ採取やトレースのコードは、障害原因の究明や再発防止に役立つ場合がある。運用時の処理効率を低下させないなら、運用開始時に必ずすべて取り除くべきとはいえず、必要性や影響を評価して扱うべきである。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。業務プログラムに精通した担当者が多いほど運用管理は容易になるが、全担当者が同じ知識を持つことは難しい。そのため、運用マニュアルなどを整備し、作業手順や障害対応の方法を共有しておくことが適切である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。運用中のプログラムを管理者がすぐに自ら修正すると、変更管理や影響確認を経ないまま障害を広げるおそれがある。修正が容易に見えても、承認、テスト、記録などの定められた手続きを踏んで対応する必要がある。
選択肢エ
これは不正解だよ。データ処理手順の変更に伴うプログラム修正では、元の開発時に用いたテストデータだけでは変更後の条件を十分に確認できない。変更内容や実際の運用データを考慮した確認テストを行ってから運用を再開する必要がある。
学習のポイント
運用保守における標準化、変更管理、障害対応の考え方を整理しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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