PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成21年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ソフトウェアの開発規模見積りに利用されるファンクションポイント法の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    WBS によって作業を洗い出し,過去の経験から求めた作業ごとの工数を積み上げて規模を見積もる。
  2. イ
    外部仕様から,そのシステムがもつ入力,出力や内部論理ファイルなどの 5 項目に該当する要素の数を求め,さらに複雑さを考慮した重みを掛けて求めた値を合計して規模を見積もる。
  3. ウ
    ソフトウェアの開発作業を標準作業に分解し,それらの標準作業ごとにあらかじめ決められた標準工数を割り当て,それらを合計して規模を見積もる。
  4. エ
    プログラム言語とプログラマのスキルから経験的に求めた標準的な生産性と,必要とされる手続の個数とを乗じて規模を見積もる。
解き方のヒントを見る

見積りの根拠となる情報に注目する

開発規模の見積り手法は、何を手掛かりにして規模を数量化するかという点で互いに区別できます。問題に登場する各手法について、見積りの出発点となる情報が何であり、それがどの時点で入手できるかを自分の言葉で整理してから判断しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、各見積り手法が規模を測るときに何を数え、何を基準として比較しているかという一点です。名称の印象や計算の細部ではなく、手法が入力として求める情報の種類に意識を向けて、問われている内容と対応づけてください。

視点

規模見積り手法はいずれも、何らかの手掛かりを、規模を表す量に置き換える仕組みです。違いを捉えるには、手法の名前を覚えるより『何を手掛かりにしているか』という一つの物差しを決めることが大切です。その物差しを各手法に一つずつ当てはめて考えると、似た手法どうしの混同を防げます。

確認ポイント

  • 各手法が見積りの入力として必要とする情報は何かを、自分の言葉で一文にまとめられるか
  • その入力情報が開発のどの段階で揃うものかを、手法ごとに意識して考えられているか
  • 名称や一般的な印象ではなく、入力情報の違いという同じ物差しで各手法を比べているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

正答はイ。ファンクションポイント法は、外部仕様から入力、出力、照会、内部論理ファイル、外部インタフェースファイルなどの機能要素を数え、複雑度に応じた重み付けをして機能規模を算出する。

理由

ファンクションポイント法では、利用者から見える機能やデータの入出力などを外部仕様から識別し、それぞれの個数と複雑度を基に機能規模を求める。特定のプログラミング言語や担当者の能力に直接依存しにくい点が特徴です。

比較

WBSや標準作業による見積りは作業量・標準工数を基準とし、生産性を用いる方法はプログラム作成能力や手続数を基準とする。一方、ファンクションポイント法は機能要素の数と複雑さを基準にするため、イの説明が該当する。

選択肢ア

これは不正解だよ。WBSで作業を分解し、過去の経験から作業ごとの工数を積み上げる説明は、作業量を基礎にした見積り方法である。ファンクションポイント法のように、外部仕様から機能要素を数えて複雑度を反映する方法ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。外部仕様から入力、出力、内部論理ファイルなどの機能要素を識別し、それぞれの数に複雑さに応じた重みを付けて合計する説明は、ファンクションポイント法の特徴と一致している。

選択肢ウ

これは不正解だよ。開発作業を標準作業に分解し、あらかじめ定めた標準工数を割り当てて合計する方法は、標準工数を用いた見積りである。機能要素の種類や複雑度を数えるファンクションポイント法とは基準が異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。プログラム言語やプログラマのスキルから標準的な生産性を求め、手続数と乗じる説明は、生産性と作業量を基にした見積り方法である。外部仕様に基づく機能要素の重み付けを説明していない。

学習のポイント

作業工数を積み上げる方法と、ソフトウェアの機能量を数える方法を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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