PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    乾電池のプラスとマイナスを逆にすると,乾電池が装填できないようにする。
  2. イ
    交通管制システムが故障したときには,信号機に赤色が点灯するようにする。
  3. ウ
    ネットワークカードのコントローラを二重化しておき,片方のコントローラが故障しても運用できるようにする。
  4. エ
    ハードディスクにRAID1を採用して,MTBFで示される信頼性が向上するようにする。
解き方のヒントを見る

安全設計を考えるための視点

安全に関わる設計を検討するときは、用語や印象だけで判断せず、想定される状況と影響を整理し、どの観点を優先して比べるべきかを確認しましょう。

この問題で問われていること

示された内容がどのような前提や条件のもとで成り立つ説明なのかに注目し、目的とリスクの関係を同じ基準で見比べることに集中してください。

視点

安全設計を学ぶ際は、対象となる状況、起こり得る影響、守るべき目的を分けて整理します。そのうえで、説明がどの前提に立ち、どの範囲を扱っているかを確認し、表面的な印象ではなく一貫した観点で比較します。

確認ポイント

  • 前提となる状況と目的が対応しているか
  • 影響の大きさや起こりやすさを同じ基準で見ているか
  • 説明の範囲が広がりすぎたり、別の論点と混ざったりしていないか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

フェールセーフとは、故障したときに危険な動作を継続するのではなく、被害を防ぐ安全な状態になるよう設計する考え方です。したがって、交通管制システムの故障時に信号機を赤色にする設計が該当します。

理由

交通管制システムが故障した際に信号機を赤色にするのは、交通を停止させて事故などの危険を抑える設計です。故障時に安全側へ移行するため、フェールセーフに該当します。

比較

フェールセーフは故障時の安全確保を重視します。一方、構成要素を二重化して故障後も運用を続ける設計は、フォールトトレラントの考え方です。電池の誤装着防止やRAID1は別の目的に基づきます。

選択肢ア

これは不正解だよ。乾電池のプラスとマイナスを逆にすると装填できないようにするのは、誤操作や誤装着を防止する設計です。故障が発生したときに安全な状態へ移行させるフェールセーフの説明ではありません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。交通管制システムが故障したときに信号機を赤色にするのは、交通を停止させて事故などの危険を抑えるためです。故障時に安全側の状態へ移行する設計なので、フェールセーフに該当します。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ネットワークカードのコントローラを二重化し、片方が故障しても運用できるようにするのは、故障後もサービスを継続するための設計です。安全側へ停止するフェールセーフではなく、フォールトトレラントの考え方です。

選択肢エ

これは不正解だよ。ハードディスクにRAID1を採用するのは、同じデータを複数のディスクに保持して、故障時のデータ可用性を高めるためです。MTBFに関する信頼性向上を目的とする説明であり、故障時に安全側へ移行するフェールセーフとは異なります。

学習のポイント

フェールセーフと、故障しても運用を継続するフォールトトレラントを区別しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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