NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問5

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

IoT向けのアプリケーション層のプロトコルであるCoAP(Constrained Application Protocol)の特徴として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    信頼性よりもリアルタイム性が要求される音声や映像の通信に向いている。
  2. イ
    大容量で高い信頼性が要求されるデータの通信に向いている。
  3. ウ
    テキストベースのプロトコルであり,100文字程度の短いメッセージの通信に向いている。
  4. エ
    パケット損失が発生しやすいネットワーク環境での,小電力デバイスの通信に向いている。
解き方のヒントを見る

前提条件と説明の対応を確かめる

通信に関する内容を検討するときは、その説明がどのような前提条件の下で成り立つのかに注目しましょう。条件として明示されたことと、自分が補って考えたことを区別すると、判断の根拠を整理しやすくなります。

この問題で問われていること

今回の検討では、説明と前提条件の対応だけに焦点を当ててください。内容から受ける印象に頼らず、何が条件として与えられ、どこからが自分の想定なのかを確かめ、その境界を保ったまま考えを整理しましょう。

視点

説明を理解するための条件と、自分の経験から補った想定は分けて扱いましょう。根拠をたどる際には、必要な前提がどこに示されているかを意識すると、思い込みが混ざっていないかを点検できます。

確認ポイント

  • 条件として明示されている内容を把握できているか
  • 自分が補った想定を、示された条件と混同していないか
  • 考えの根拠が、明示された条件に対応しているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

正解はエです。CoAPは、電力や処理能力に制約のあるIoT機器と、パケット損失が起こりやすいネットワークを想定した軽量なプロトコルです。バイナリ形式であり、テキストベースではありません。

理由

CoAPは、電力やメモリ、処理能力などが限られるIoT機器の通信に適したアプリケーション層のプロトコルです。UDPを基本として使い、小さなヘッダで通信負荷を抑えます。また、確認応答と再送の仕組みによって、パケット損失への対応も可能です。このため、損失が発生しやすいネットワークでの小電力デバイスの通信を挙げたエが適切です。

比較

CoAPはバイナリ形式のプロトコルであり、テキストベースではありません。したがって、ウは前半の記述が誤りです。また、100文字程度という文字数がCoAPの特徴として定められているわけではありません。アの音声・映像のリアルタイム通信や、イの大容量で高い信頼性が要求される通信も、CoAPが主に想定する用途とは合いません。

選択肢ア

これは不正解だよ。CoAPは、音声や映像を連続的に送るリアルタイム通信を主な目的とするプロトコルではありません。UDPを基本として使いますが、それだけで音声・映像向けとはいえず、IoT機器が少ない通信負荷でデータをやり取りする用途に適しています。

選択肢イ

これは不正解だよ。CoAPは、通信能力や電力などに制約のあるIoT機器向けに、通信の負荷を小さくすることを重視したプロトコルです。確認応答や再送の仕組みはありますが、それを理由に、大容量で高い信頼性が要求されるデータの通信に向いているとはいえません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。CoAPはバイナリ形式のプロトコルであり、テキストベースではありません。小さなヘッダで通信負荷を抑える設計なので、選択肢の前半が誤りです。また、短いデータを扱う用途があっても、メッセージを100文字程度とすることがCoAPの特徴ではありません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。CoAPは、電力や処理能力などに制約があるIoT機器と、パケット損失が起こりやすいネットワークを想定した軽量なプロトコルです。バイナリ形式の小さなヘッダで通信負荷を抑え、必要に応じて確認応答と再送を使えるので、選択肢の環境と用途に適しています。

学習のポイント

CoAPの対象となる機器・ネットワーク環境と、バイナリ形式によって通信負荷を抑える特徴を理解しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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