NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問17

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

RLO(Right-to-Left Override)を利用した手口はどれか。

選択肢

  1. ア
    “マルウェアに感染している”といった偽の警告を出して,利用者を脅し,マルウェア対策ソフトの購入などを迫る。
  2. イ
    脆弱性があるホストやシステムをあえて公開して,攻撃の内容を観察する。
  3. ウ
    ネットワーク機器の設定を不正に変更して,MIB情報のうち監視項目の値の変化を検知したとき,セキュリティに関するイベントをSNMPマネージャ宛てに通知させる。
  4. エ
    文字の表示順を変える制御文字を利用して,ファイル名の拡張子を偽装する。
解き方のヒントを見る

攻撃手口は悪用対象と結果で見分ける

攻撃手口を識別するときは、名称の印象ではなく、攻撃者が何を入力し、それがどこで解釈され、最終的に誰に何をさせようとしているのかという流れを一つの観点として整理すると、各手口の違いを落ち着いて比較できます。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の手口の名前を暗記しているかよりも、攻撃で悪用される要素がどの段階で作用し、利用者やシステムにどのような影響を与えるのかを、手口ごとに区別して捉えられるかどうかです。

視点

攻撃手口の名称は似た響きを持つことがあります。そのため、名称だけで判断すると取り違えやすくなります。手口ごとに『何が悪用されるか』『どこで処理されるか』『何が起きるか』を自分の言葉で書き出してください。そのうえで、問題で示される状況と対応付けて考えると整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 攻撃者が送り込む、または仕込むものが何であるかを確認する
  • それがどの段階で、どの主体によって解釈されるのかを考える
  • その結果として起きることが、問題の記述と対応しているかを照らし合わせる
正解と解説を見る

正解

エ

解説

RLOは文字列の表示方向を右から左へ変更する制御文字です。これをファイル名に含めると、利用者から見た拡張子などの表示を実際の文字列と異なるように見せ、危険なファイルの種類を偽装する手口に利用できる。

理由

RLO(Right-to-Left Override)は、後続する文字列の表示方向を右から左へ変更する制御文字です。ファイル名に利用すると、実際の拡張子や文字列の並びを利用者が誤認しやすい表示にできるため、ファイル形式の偽装に悪用される。

比較

アは偽警告で購入を迫る詐欺的な手口、イは脆弱な環境を公開して攻撃を観察する手法、ウはSNMPによるイベント通知の説明です。いずれも文字列の表示方向を操作するRLOの利用方法ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。偽の感染警告を表示して利用者を脅し、対策ソフトの購入などを迫るのは、利用者の不安を利用する詐欺的な手口である。文字の表示順を制御してファイル名を誤認させるRLOの利用方法とは異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。脆弱性のあるホストやシステムを意図的に公開し、攻撃内容を観察するのは、攻撃者の挙動を調査するための環境や手法の説明である。ファイル名の表示順を変えるRLOとは関係しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ネットワーク機器の設定変更後にMIBの監視値を検知し、SNMPマネージャへ通知させるのは、ネットワーク監視やイベント通知に関する説明である。文字列の表示方向を操作するRLOの手口ではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。RLOは文字の表示順を右から左へ変更する制御文字であり、ファイル名の見た目を実際の文字列と異なるように表示できる。この性質を悪用すると、利用者に拡張子を誤認させ、ファイルの種類を偽装できる。

学習のポイント

RLOは表示順を操作し、ファイル名の拡張子を偽装するために悪用される制御文字として理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針