NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

Webコンテンツを提供する際にCDN(Content Delivery Network)を利用することによって,副次的に影響を軽減できる脅威はどれか。

選択肢

  1. ア
    DDoS攻撃
  2. イ
    Man-in-the-Browser攻撃
  3. ウ
    パスワードリスト攻撃
  4. エ
    リバースブルートフォース攻撃
解き方のヒントを見る

仕組みと脅威の対応を考える

CDNを導入すると構成や通信の流れがどう変わるかを整理し、その構造変化が各脅威の成立条件のどこに作用し得るかを照らし合わせる視点で検討します。副次的な効果とは本来の目的とは別に生じる効果である点も意識しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、CDNが主目的として持つ機能ではなく、それに付随して結果的に影響が及ぶ脅威はどれかという点です。各脅威がどの層や何を狙い、何を条件に成立するのかを一つずつ整理して考えることが求められます。

視点

ある技術を導入すると、機器の配置や役割分担が変わります。その変化によって、特定の攻撃の前提条件が満たされにくくなることがあり、これが副次的な効果です。一方、その技術が関与しない層やデータで起きる脅威には影響しません。脅威ごとに攻撃が成立する条件を書き出し、技術がもたらす変化と重なるかどうかを確かめるのが一般的な検討手順です。

確認ポイント

  • CDN導入の前後でシステム構成のどこが変わるかを自分の言葉で説明できるか
  • 各脅威が成立するために攻撃者が必要とする条件を整理できているか
  • 構成の変化と脅威の成立条件が直接重なるのか、無関係な層の話なのかを区別できているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

CDNは複数の配信拠点やキャッシュを利用してWebコンテンツを分散配信するため、特定のサーバや回線へ大量の通信を集中させる脅威の影響を副次的に軽減できる。

理由

CDNではコンテンツを複数の拠点から配信できるため、単一のWebサーバやネットワーク回線にアクセスが集中しにくくなる。この構成上の分散効果により、大量の通信でサービス提供を妨害する脅威の影響を副次的に軽減できる。

比較

Man-in-the-Browser攻撃は利用者のブラウザ内部、パスワードリスト攻撃は認証情報の不正利用、リバースブルートフォース攻撃は特定のパスワードを多くのアカウントで試す手口です。いずれもCDNの配信拠点分散が主に緩和する対象ではありません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。CDNはWebコンテンツを複数の配信拠点へ分散し、キャッシュも活用して特定のサーバや回線への通信集中を抑えられる。そのため、大量の通信によってサービスを利用しにくくするDDoS攻撃の影響を、副次的に軽減できる。

選択肢イ

これは不正解だよ。Man-in-the-Browser攻撃は、利用者のブラウザに不正な機能を介在させ、入力内容や通信内容を盗み見たり改変したりする攻撃である。CDNはコンテンツ配信経路を分散する仕組みであり、ブラウザ内部の不正動作を直接防ぐものではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。パスワードリスト攻撃は、他のサービスから漏えいした利用者IDとパスワードの組合せを使い、認証を試みる攻撃である。CDNによるコンテンツ配信の分散は、認証情報の使い回しやログイン試行の不正利用を直接解決しない。

選択肢エ

これは不正解だよ。リバースブルートフォース攻撃は、よく使われるパスワードを固定し、多数の利用者アカウントに対して認証を試す手口である。CDNの役割はWebコンテンツの配信負荷を分散することであり、パスワード推測や認証試行そのものを防止する機能ではない。

学習のポイント

CDNの分散配信が、通信集中型の脅威へ与える緩和効果を理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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