NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問13
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア全てのマルチキャストアドレスは,アドレスごとにあらかじめ用途が固定的に決められている。
- イマルチキャストアドレスには,クラスDのアドレスが使用される。
- ウマルチキャストパケットは,TTL値に関係なくIPマルチキャスト対応ルータによって中継される。
- エマルチキャストパケットは,ネットワーク上の全てのホストによって受信され,IPよりも上位の層で,必要なデータか否かが判断される。
解き方のヒントを見る
通信方式の定義から記述を検証する
通信方式に関する記述を判断するときは、送信側と受信側の対応関係という一つの観点に絞り、他の通信方式と比べて何が同じで何が違うのかを自分の言葉で整理してから、各記述がその整理と矛盾しないかを確かめると判断しやすくなります。
この問題で問われていること
問われているのは細かな暗記項目ではなく、この通信方式が「誰から誰へ、どのように届けるのか」という基本的な枠組みを理解しているかどうかです。各記述の内容がその枠組みと整合するかを一つずつ照らし合わせてください。
視点
ある通信方式を理解するには、送信元と受信者の関係に注目します。具体的には、届ける相手の範囲と、受信する側がどのように決まるのかを見ます。そのうえで、既に知っている別の通信方式と対比させるのが有効です。対比した結果を自分の言葉で言い表せれば、その内容が各記述の妥当性を判断する基準になります。
確認ポイント
- この通信方式で、送信元と受信者の関係がどうなっているかを自分の言葉で説明できるか
- 既に知っている別の通信方式と比べて、届ける相手の範囲や受信者の決まり方がどう異なるかを整理できているか
- 各記述が、自分で整理した送信側と受信側の関係と矛盾していないか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
IPv4マルチキャストではクラスDのアドレスを使用します。ただし、用途が全て固定されているわけではなく、TTLによる転送範囲の制御や、参加しているホストだけが受信する仕組みも重要です。
正しい考え方
IPv4のマルチキャストアドレスにはクラスDのアドレスが使用されます。マルチキャストは特定のグループ宛ての通信であり、ネットワーク上の全ホストへ無条件に配信する仕組みではありません。
各条件の整理
マルチキャストアドレスには用途が固定されたものだけでなく、動的に利用される範囲もあります。また、TTL値はパケットの到達範囲に関係し、受信側もマルチキャストグループへの参加状況などに基づいて決まります。
選択肢ア
これは不正解だよ。全てのマルチキャストアドレスについて、アドレスごとに用途があらかじめ固定されているわけではありません。用途が定められた範囲もありますが、全てを一律に固定用途とするこの記述は不適切です。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。IPv4では、マルチキャストアドレスにクラスDのアドレスを使用します。クラスDはマルチキャスト用に割り当てられたアドレスクラスなので、この記述がIPv4マルチキャストの基本的なアドレス分類と一致します。
選択肢ウ
これは不正解だよ。マルチキャストパケットの転送はTTL値と無関係ではありません。TTLはパケットの到達範囲に関係するため、TTL値による制限を無視して必ず中継されるとするこの記述は誤りです。
選択肢エ
これは不正解だよ。マルチキャストパケットはネットワーク上の全てのホストが受信するものではなく、対象となるマルチキャストグループに参加しているホストなどが受信します。IPより上位の層で全ホストが必要性を判断するという説明も適切ではありません。
学習のポイント
クラスDの範囲、TTLによる転送制限、受信対象の選別を関連付けて理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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