NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問23
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア5
- イ10
- ウ15
- エ20
解き方のヒントを見る
並列化の効果を見極める視点
性能向上の上限を考えるときは、処理全体を理想化せず、並列化の対象とそれ以外の部分を分けて捉え、条件の違いが結果にどう影響するかを順に整理しましょう。
この問題で問われていること
確認する観点を、処理全体のうち同時実行による影響を受ける部分と、実行方法を変えても残る部分との関係に絞り、前提条件をそろえて比較しましょう。
視点
性能向上の限界は、処理を分解したときに各部分がどの条件で実行されるかを整理し、理想的な場合と実際の制約がある場合を分けて考えると把握しやすくなります。
確認ポイント
- 処理全体を、実行方法の変更で影響を受ける部分と受けにくい部分に分けているか
- 比較する際に、処理量や利用資源などの前提条件をそろえているか
- 理想化した結果と、制約を含む結果を混同せずに整理しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
性能式の分子と分母をCPU台数が大きい場合に比較すると、Pはnに比例して無限に増えるのではなく、オーバヘッド率aで決まる一定値に近づく。a=0.1ではその上限は10となる。
理由
P=n/{1+(n-1)a}にa=0.1を代入すると、P=n/{1+0.1(n-1)}となる。nを十分大きくすると、分母のうちnに比例する項が支配的になり、Pは1/aに近づく。したがって上限は1/0.1=10であり、1台のCPU性能を1とした相対性能で10倍を表します。
比較
オーバヘッドがあるため、CPUを増やしても性能向上は次第に鈍化する。a=0.1では性能は10を超えず、設問の選択肢では10が条件と式の極限に一致する。5、15、20はいずれもこの上限条件と合わない。
選択肢ア
これは不正解だよ。a=0.1のとき、性能の上限は1/a=10であり、5はその上限より小さい値である。CPU台数を十分増やした場合の極限値を表しておらず、与えられたオーバヘッド条件との一致がない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。CPU台数nを大きくすると、P=n/{1+(n-1)a}は1/aに近づく。a=0.1なので上限は1/0.1=10となる。性能の単位は、1台のCPUを1とした相対値で10倍である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。a=0.1では式の上限は1/a=10であり、15はその上限を5上回っている。CPU台数を増やしてもオーバヘッドの影響で性能は10を超えないため、公式の数値条件とは一致しない。
選択肢エ
これは不正解だよ。a=0.1の場合、性能Pが近づく上限は1/a=10である。20は上限の2倍に当たり、CPU台数を無限に増やしても到達できない。したがって設問の式とオーバヘッド条件からは導けない。
学習のポイント
マルチプロセッサの性能上限とオーバヘッドの関係を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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