NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問22
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア処理能力を超えてフレームを受信する可能性があるとき,一時的に送信の中断を要求し,受信バッファがあふれないようにする。
- イ接続相手のNICが対応している通信規格又は通信モードの違いを自動的に認識し,最適な速度で通信を行うようにする。
- ウソフトウェアでNICをエミュレートし,1台のコンピュータに搭載している物理NICの数以上のネットワークインタフェースを使用できるようにする。
- エ一つのIPアドレスに複数のNICを割り当て,負荷分散,帯域の有効活用,及び耐障害性の向上を図る。
解き方のヒントを見る
方式の働く範囲を見極める
ネットワーク接続に関わる方式は名称が似ていても、どの階層で何を対象に働くかが異なります。指定された方式について、自分が知っている役割と動作範囲を先に整理し、それと照らし合わせて検討する姿勢が大切です。
この問題で問われていること
問われているのは、指定された方式そのものの説明です。周辺の関連技術の説明と混同しないよう、その方式が扱う対象や動作する階層という一つの観点に絞って、記述内容が方式本来の役割と合っているかを確かめましょう。
視点
ネットワーク接続を支える技術は、通信の階層ごとに役割が分かれています。同じ分野の用語は互いに関連が深いため、ある方式の説明に別の方式の性質が混ざっていても見落としがちです。学習の際は、方式ごとに『どの階層で』『何を扱うか』を自分の言葉で書き出し、関連する用語と並べて違いを言えるかを確かめると、記述の正誤を判断する土台になります。
確認ポイント
- 指定された方式が通信のどの階層に位置づけられるかを、問題を読む前に自分の知識で思い出せるか
- その方式が主に扱う対象(何を識別・変換・中継するのか)を、自分の言葉で説明できるか
- 検討している記述が、指定された方式ではなく関連する別の技術の性質を述べていないかを見直したか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
NICのチーミングは、複数の物理NICを一つの論理的なインタフェースとして扱い、通信負荷の分散や帯域の活用、障害時の継続性向上を図る機能です。
理由
チーミングは、複数のNICを組み合わせて通信を処理する技術です。通信経路や処理を分散できるため、負荷分散や帯域の有効活用につながり、構成によっては一部のNICに障害が発生した場合の耐障害性も高められる。
比較
アは受信バッファのあふれを防ぐための送信停止要求で、フロー制御の説明です。イは通信規格やモードを自動調整するオートネゴシエーション、ウは物理NICを超えるインタフェースを扱う仮想化の説明であり、チーミングとは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。処理能力を超えるフレームを受信しそうなときに送信の中断を要求し、受信バッファのあふれを防ぐ機能は、受信側と送信側の流量を調整するフロー制御の説明である。複数のNICを組み合わせて負荷分散や冗長化を行うチーミングの説明ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。接続相手のNICが対応する通信規格や通信モードを自動的に認識し、適切な速度で通信する機能は、オートネゴシエーションに該当する。相手との通信条件を調整する機能であり、複数NICを一体的に利用するチーミングとは目的と構成が異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ソフトウェアでNICをエミュレートし、物理NICの数を超えるネットワークインタフェースを利用する説明は、仮想NICやネットワーク仮想化に関するものである。複数の物理NICを連携させて負荷分散や耐障害性を高めるチーミングとは異なる。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。複数のNICを一つのIPアドレスに割り当てて連携させることで、通信負荷を分散し、複数経路による帯域を有効活用できる。また、一部のNICに障害が起きても通信を継続しやすくなり、負荷分散・帯域活用・耐障害性向上というチーミングの目的に合致する。
学習のポイント
NICチーミングと、フロー制御・オートネゴシエーション・仮想NICを区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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