NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成29年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

複数台のPCで1台のプリンタを共有するシステムがある。このプリンタに対する平均印刷要求回数が毎分1回のとき,このプリンタの平均印刷時間(印刷を要求してから終了するまでの時間)は何秒か。ここで,プリンタは,平均が15秒の指数分布に従う時間で印刷要求を処理するものとし,プリンタに対する印刷要求はポアソン分布に従うものとする。

選択肢

  1. ア
    15
  2. イ
    18
  3. ウ
    20
  4. エ
    30
解き方のヒントを見る

待ち時間を考える一つの視点

要求が届く速さとプリンタが処理できる量の関係に注目し、単位時間をそろえて需要と能力を整理します。処理中の時間と、順番を待つ時間を分けて考えることがポイントです。さらに要求の集中にも注意します。

この問題で問われていること

この問題では、平均的な処理能力だけでなく、要求が重なる場面で待ち行列がどう変化し得るかに焦点を置きます。入力と処理の単位、観測する時間の範囲、待ち時間の定義を確認してください。

視点

共有資源の待ち時間を検討するときは、要求側と処理側の量を同じ基準で整理し、処理そのものに要する時間と、開始までの待機を区別して考えます。

確認ポイント

  • 要求量と処理能力を同じ時間単位で整理する
  • 待ち時間に何が含まれるかを確認する
  • 要求が一時的に集中する可能性を考える
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

M/M/1待ち行列として、到着率を毎分1回、平均処理時間15秒から処理率を毎分4回とする。平均系内時間は1分当たりの率で計算すると1/3分となり、秒に直すと20秒です。

理由

平均処理時間15秒は、1件を印刷している時間だけです。問題が尋ねているのは要求してから印刷終了までの平均時間なので、待ち行列で待つ時間も含める。到着率λ=1回/分、処理率μ=1/(15秒)=4回/分であり、M/M/1の平均系内時間はW=1/(μ−λ)=1/(4−1)分=1/3分=20秒となる。

比較

選択肢15秒は処理時間だけを見た値で、待ち時間を含まない。18秒と30秒は、問題に示された到着率1回/分、平均処理時間15秒、プリンタ1台という条件からは導けない。いずれも条件やモデルを別に設定した場合の値であり、提示条件での平均印刷時間とは一致しない。

選択肢ア

これは不正解だよ。15秒は、プリンタが1件の印刷要求を処理する平均時間そのものに当たる。しかし設問の平均印刷時間は、要求してから印刷が終了するまでであり、処理開始前に待つ時間も含む。したがって、処理時間だけを示す15秒では条件を満たさない。

選択肢イ

これは不正解だよ。18秒は、到着率が毎分1回、平均処理時間が15秒、プリンタが1台という公式設問の条件から、M/M/1の平均系内時間として得られない。待ち時間を含める定義を保ったままでは、提示された条件との対応がなく、単位だけを秒にしても正答にはならない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。平均処理時間15秒から処理率は毎分4回、到着率は毎分1回である。M/M/1の平均系内時間はW=1/(4−1)分=1/3分であり、60秒を掛けると20秒となる。これは待ち時間と印刷処理時間を合わせた平均時間である。

選択肢エ

これは不正解だよ。30秒は、到着率毎分1回、平均処理時間15秒、プリンタ1台という条件で計算される平均系内時間20秒とは一致しない。30秒になるには到着率や処理時間、窓口数など別の条件が必要だが、設問にはその変更を示す情報がない。

学習のポイント

M/M/1待ち行列の平均系内時間を、単位換算を含めて理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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