NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成28年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

NTPを使った増幅型のDDoS攻撃に対して,NTPサーバが踏み台にされることを防止する対策として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    NTPサーバの設定変更によって,NTPサーバの状態確認機能(monlist)を無効にする。
  2. イ
    NTPサーバの設定変更によって,自ネットワーク外のNTPサーバへの時刻問合せができないようにする。
  3. ウ
    ファイアウォールの設定変更によって,NTPサーバが存在するネットワークのブロードキャストアドレス宛てのパケットを拒否する。
  4. エ
    ファイアウォールの設定変更によって,自ネットワーク外からの,NTP以外のUDPサービスへのアクセスを拒否する。
解き方のヒントを見る

用語の定義と適用範囲を照合する視点

ネットワーク分野の用語を比較するときは、名称の印象や一部の共通語だけに頼らず、説明が対象としているもの、担う役割、適用される場面の範囲を整理し、定義との対応を同じ基準で慎重に見比べてください。

この問題で問われていること

この問いでは、用語の定義と説明文が示す概念の境界が整合しているかという一つの観点に絞り、対象・役割・適用範囲のどこを述べているかを読み分けて確認しましょう。

視点

用語と説明を比べる際は、説明に含まれる対象、役割、適用範囲を分けて整理し、定義が示す概念の境界から外れていないかを確認します。

確認ポイント

  • 用語が指す対象と、説明文が扱う対象を同じ基準で確認する
  • 説明文が述べる役割の範囲を整理し、余分な意味を加えていないか見る
  • 利用される場面や適用範囲が、用語の定義と整合しているか確認する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

NTPのmonlist機能は、要求に対して大きな応答を返すため、送信元を偽装した要求による増幅型DDoS攻撃に悪用される。したがって、この機能を無効化する設定変更が適切です。

理由

NTPのmonlistは、NTPサーバの状態確認に用いられる機能です。これを無効にすると、攻撃者が偽装した送信元へ大きな応答を返させるための機能を停止でき、NTPサーバが増幅の踏み台にされるリスクを下げられる。

比較

時刻問合せ先を自ネットワーク外に限定することや、ブロードキャスト宛て通信だけを拒否することは、monlistを利用した増幅を直接止める対策ではありません。また、NTP以外のUDPサービスを制限しても、NTPを使う攻撃への対策にはならない。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。monlistはNTPサーバの状態確認機能で、要求に対して大きな応答を返すため、送信元を偽装した増幅型DDoS攻撃に悪用される。設定変更でこの機能を無効にすれば、NTPサーバが攻撃の踏み台になる可能性を抑えられる。

選択肢イ

これは不正解だよ。自ネットワーク外のNTPサーバへの時刻問合せをできないようにしても、自サーバが外部から受けた要求に対して増幅された応答を返す機能そのものは停止できない。対策の対象が、攻撃に悪用される応答機能と一致していない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ブロードキャストアドレス宛てのパケットを拒否する設定は、ネットワークのブロードキャストを利用する通信への対策である。しかし、NTPのmonlistを利用した増幅攻撃は、ブロードキャスト宛て通信の拒否だけでは防止できない。

選択肢エ

これは不正解だよ。自ネットワーク外からのNTP以外のUDPサービスへのアクセスを拒否しても、NTPサービスへの要求は制限されない。そのため、NTPの応答を利用する増幅型DDoS攻撃への直接の対策にならず、対象となるサービスが異なっている。

学習のポイント

増幅型DDoSでは、外部から利用される応答機能の制限が重要です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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