NWネットワークスペシャリスト試験 午後Ⅰ
平成25年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午後Ⅰ 問1
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題



解き方のヒントを見る
接続構成を整理する基本の視点
SSL-VPNを使うリモート接続を考えるときは、利用者側から接続先までの経路と、各地点で担う役割が一貫しているかを順に確認しましょう。構成と運用を分けて見ることも大切です。
この問題で問われていること
一つの観点として、接続開始から社内資源へ到達するまでの経路に注目し、認証・通信保護・アクセス先の関係が問題文の条件と矛盾しないかを整理してください。利用場面との対応も確認します。
視点
構成要素を個別に暗記するのではなく、利用者、接続を受ける境界、内部の資源という流れに沿って、どこで確認や制御が行われるかを対応づけて考えます。
確認ポイント
- 通信の出発点から目的の資源まで、経路上の役割を順番に追えているか
- 利用者の確認と、接続後に到達できる範囲を混同していないか
- 問題文が示す運用上の制約と、想定した構成の関係を確認できるか
正解と解説を見る
解説
B社の既存ネットワークを変更せず、SSL-VPNのポートフォワード方式でA社の開発システムへ安全に接続する事例です。SSLの認証・暗号化、TCP接続、FW設定、証明書管理、端末対策を総合的に問う。
問題の全体像
A社は、B社の開発者が既存PCのブラウザからインターネット経由で開発システムを利用できるようにする。B社側の変更を最小限にするためSSL-VPNを採用し、トークン内のクライアント証明書で利用者を認証する。本文と図2では、SSLハンドシェイク、ループバックアドレス、ポートフォワード、TCPコネクションを確認し、表1ではFWが許可すべき通信を特定する。後半では、証明書管理やウイルス感染・情報漏えいを防ぐ運用が問われている。
設問1(ア)
SSLのハンドシェイクで暗号化アルゴリズムを決めるメッセージを問うている。本文は、メッセージによるアルゴリズム決定、証明書確認、共通鍵暗号、メッセージ認証コード確認という手順を示しているため、公式解答例では「HELLO」としている。
設問1(イ)
本文の127.0.0.1から始まるループバックアドレスの範囲を問うている。公式解答例では、IPv4のループバックアドレス範囲の末尾として「127.255.255.254」を挙げている。
設問1(ウ)
hostsファイルで127.0.1.10に対応付ける対象を問うている。図2では資産管理サーバをドメイン名で指定しており、サーバの名前解決に使う完全修飾ドメイン名を表すため、公式解答例は「FQDN」です。
設問1(エ)
サーバ証明書を発行する、PC側が信頼する認証機関を問うている。本文の「信頼できる機関から発行」と、サーバ証明書の正当性をPCで検証する記述から、公式解答例は「第三者認証局」としている。
設問2(1)
ループバックアドレスを使うセキュリティ上の利点を、20字以内でまとめる。社内で使うプライベートアドレスではなく、そのPC自身を示すアドレスを利用するため、外部からその待受けへ直接到達しにくい点に着目する。公式解答例は「外部からの不正利用が発生しない。」です。
設問2(2)
図2の方式では、JavaアプレットがPC側で待ち受け、VPN装置が別の転送先ポートへ中継する。したがって、利用できないアプリケーションは、サーバ側のポート番号が変わると通信できないタイプです。公式解答例は「サーバ側のポート番号が変化する。」です。
設問2(3)
AP1への接続では、hostsファイルの定義によりブラウザ側は資産管理サーバを127.0.1.10として参照し、図2のJavaアプレットの待受けポート6310へ接続する。TCP接続は、まず「JavaアプレットとSSL-VPN装置間」、次に「SSL-VPN装置と資産管理サーバ間」です。公式解答例もIPアドレス127.0.1.10、ポート番号6310、この二つの接続を示している。
設問2(4)
SSLセッションのキャッシュ時間を延ばす目的は、利用頻度が増えるときに毎回ハンドシェイクを行う負荷を抑えることです。30字以内では、公式解答例の「SSLセッション確立による負荷を,軽減させるため」のように、セッション確立と負荷軽減を押さえる。
設問3(オ)
外部LANからDMZのDNSサーバへ宛先ポート53で接続する行なので、宛先IPアドレスは図1のDNSサーバのアドレスです。公式解答例では「202.y.63.10」としている。
設問3(カ)
外部LANからSSL-VPN装置へ接続する行であり、SSL通信の宛先ポートを指定する。図1のSSL-VPN装置へ外部から接続するためのHTTPSポートとして、公式解答例は「443」です。
設問3(キ)
DMZから内部LANの資産管理サーバへ、AP1用の宛先ポート11000に転送する行です。送信元はDMZ上のSSL-VPN装置なので、公式解答例では「202.y.63.11」としている。
設問3(ク)
AP2用に、DMZのSSL-VPN装置から内部LANのテスト環境サーバへポート23で転送する行です。送信元IPアドレスはSSL-VPN装置の「202.y.63.11」です。
設問3(ケ)
AP3用に、同じSSL-VPN装置からテスト環境サーバのポート13000へ転送する行です。したがって送信元IPアドレスも公式解答例の「202.y.63.11」となる。
設問4(1)
クライアント証明書の管理に必要で、運用担当者へ自動通知すべき情報を問うている。証明書をいつまで有効として管理するかが必要なので、20字以内では「クライアント証明書の有効期限」とする。
設問4(2)(ログイン時)
B社PCからのウイルス感染をA社側へ持ち込まないため、ログイン時に端末のウイルス対策状況を確認する。公式解答例では「ウイルス対策ソフトの定義ファイルの適用状態を確認する機能」としており、定義ファイルが最新・適用済みかを確認する点が評価の中心です。
設問4(2)(ログアウト時)
情報漏えいを防ぐため、利用終了時にPCへ残るリモート接続関連の情報を消去する。公式解答例では「PCからリモート接続時のキャッシュ情報や履歴情報を削除する機能」としており、キャッシュと履歴の削除を具体的に示す。
学習のポイント
図と本文から通信経路を復元し、セキュリティ上の目的まで説明する力を身に付ける。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午後Ⅰ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針